EXILEをはじめLDH所属のアーティストや五輪メダリスト、経営者などをサポートする、フィジカルトレーナー吉田輝幸さんが最新トレーニング理論を指南。常にベストパフォーマンスを出すのに不可欠な免疫力は、「正しい食事」によって培われる!
3食×7日=21試合を勝ち越すために
「新型コロナウイルスの感染症で、これまで以上に免疫力が注目されています。この先ウイルスと共存する時代になるかどうかはわかりませんが、いずれにしてもビジネス・アスリートにとって健康な肉体は必須。免疫力を強化し、常にベストパフォーマンスを狙える状態にしておきましょう」と吉田氏。
免疫力を高めるには、良質で十分な睡眠と適度な運動、バランスのいい食生活など生活環境を整えることが重要。
「なかでも免疫力に直結するのが食事です。食事の大前提は、生きていくための栄養素を摂取することですが、そこには『細胞=身体をつくる』と『生きるためのエネルギーをつくる』というふたつの目的があります」
人間に必要な三大栄養素とされるのは、炭水化物・脂質・たんぱく質だ。炭水化物と脂質はエネルギーになり、たんぱく質は細胞をつくる。
「炭水化物は体内に取りこまれるとブドウ糖に変わります。糖質とも呼ばれますが、これは脳や神経系、赤血球、筋肉などが活動するための重要なエネルギー源。一時、糖質抜きダイエットが流行りましたが、脳を酷使するビジネス・アスリートにはあまりお薦めできません。いずれの栄養素も摂りすぎは禁物ですが、人間に必要なものなので、しっかり摂取してください」
栄養素に加え、どう食べるかも免疫力アップのポイント。厚労省の発表によると、30〜49歳男性の1日の推定エネルギー必要量は2300〜3050キロカロリー(職業や運動習慣によって変わる)とされている。これを、朝、昼、晩が3:4:3になるように量を調節。1食あたりの内訳を、主食の炭水化物を50%、主菜と野菜を合わせて50%にするのが理想だという。
「本来食事は1日のなかでコントロールすべきものですが、会食が多く、それが難しい人もいるでしょう。その場合、3日を1クールで捉え、調整するようにしてください」
また、ダイエットを意識するなら、ベジファーストにトライを。野菜、たんぱく質が摂れる肉や魚、ご飯などの炭水化物の順番で食べれば、血糖値の上昇が抑えられ、身体に脂肪をためこみにくくなる。
「1日3食×1週間だとすると、食事の機会は21回。これも免疫力を高めるトレーニングと捉え、21試合中何試合勝てるか。そんな視点を持つと、楽しく取り組めると思いますよ」
Costume Design & Director=SATOSHI OGAWA[LDH apparel Inc.](TETSUYA)