長時間のハードワークに耐えるスタミナや持久力、難題にも即座に立ち向かうガッツや反射神経など、仕事で闘う"ビジネス・アスリート"には、スポーツアスリートのそれにも共通する心身のスキルが求められる。自宅にいながら短い時間で道具も使わず、効果の高いエクササイズを、メジャーリーガーをはじめとする世界レベルのアスリートのみならず、著名な経営者や多くのビジネスパーソンが慕う人気トレーナー、吉田輝幸さんに教わる。【吉田輝幸の目指せ! ビジネス・アスリート24】
中臀筋を鍛えて左右にブレない安定した体に
お尻の筋肉は、歩く、走る、止まる、サッカーのキックのように腰をひねりながら脚を蹴り出すなど、大きな筋肉の中でも複雑で重要な役割を担っている。前回紹介したように、トレーナーの吉田輝幸さんが「尻の筋肉は、会社では副社長に当たる」というゆえんだ。今回は、複数の筋肉から構成される(臀筋群)なかでも「中臀筋」を鍛えるトレーニングを紹介する。「ドギー」というネーミングのとおり、オス犬が後ろ脚を片方上げて用を足すような動きの筋トレだ。
「中臀筋は、お尻の深部にあって、脚を左右に動かす動作におもに関わります。お尻の筋肉は股関節と連動して動きますが、中臀筋は股関節の横回転に関わるイメージです。この筋肉が衰えると、股関節も硬くこわばって可動域が狭くなり、脚を横方向に上げたり開いたりしづらくなってしまいます」
また、中臀筋は体の横方向の動きのストッパーでもあり、片足で立ったり階段を上り下りする際に、ブレを正して安定させる役割がある。街なかで高齢者の方が体を左右に揺らしながら歩いていることがあるが、吉田さんによるとこれは中臀筋の筋力低下が原因の場合があるそうだ。
「まだまだ若いビジネス・アスリートの皆さんでも、歩いたり走ったりするときにお尻が左右に揺れてしまうなら、中臀筋が衰えている可能性大ですよ。お尻上部の外側にある中臀筋は、グッと力を込めるのは難しい人もいるかもしれません。トレーニングで意識的に鍛えることが大切です」
▼ドギー
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Teruyuki Yoshida
パフォーマンス、スペシャリスト。トレーナー歴25年で数多くのトップアスリート指導からヒントを得て最短で最大の効果を出せる「コアパフォーマンス®︎」を考案し、数多くのトップアスリートやアーティスト、ビジネスパーソンのトレーニング指導をおこなっている。