CAR

2022.04.27

“攻めの姿勢”を貫くトップランカー「ランドローバー ディフェンダー110 Xダイナミック」──連載「NAVIGOETHE」Vol.66

ランドローバーが誇る究極のタフネスビークル、新型ディフェンダー。長らく途絶えていたブランニューとあってまだまだ話題が尽きない。3ドアボディの「90」と5ドアボディの「110」が用意され、さらに2ℓ直4ガソリンターボから3ℓ直6ディーゼルターボ、新たにPHEV(国内導入時期は未定)を追加。嗜好に応じたアクセサリーパック4種を用意するなど、多彩な仕様が選べる楽しさも。連載【NAVIGOETHE】

連載「NAVIGOETHE」

新型ディフェンダーは、屈強なライバルSUV勢とは違って、過去からの踏襲は名称以外にまるでない。アイコンとなる丸目ヘッドライトやルーフデザインなど、どこか懐かしい形だけれどもすべてに新しい。圧雪路の急勾配や不整地もするりと駆け上がる。LANDROVER DEFENDER 110 X-DYNAMIC ¥5,510,000~

攻める姿勢を忘れないディフェンダー

ランドローバー随一のタフネスビークル、新型ディフェンダー。新たに加わった3ℓ直6ディーゼルターボに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせたディフェンダー110で、都内から長野・御岳まで一騎乗り。片道およそ230㎞のロングドライブに出かけた。

3Dサラウンドカメラ機能

見晴らしのよい視界のおかげで、降雪の中でも道路を捉えることができる。ボンネットが透けて見える3Dサラウンドカメラ機能も不整地ではありがたい。

走りだしてすぐ気づく乗り心地のよさ

ブロックパターンのタイヤを装着しているにもかかわらず、静粛性は高く、不快な突き上げもなく至極快適。その走りは驚くほど懐が深い。全長4.9m超えという大きな体軀からは想像もつかないくらい、狭い路地での取り回しに優れている点も好印象だ。加えて、車両の全方位をアラウンドビューで示す最新インフォテインメントシステムに一度慣れてしまうと、これなしでは駐車すら億劫になってしまうほど使い勝手がいい。

インフォテインメントシステム

走行モードの切り替えやデフロックなど走りの機能もインフォテインメントシステムに集約。

ひとたびアクセルを踏みこめば車重約2420㎏をものともしないスタートダッシュを見せるし、心臓部の直6ディーゼルターボの官能的な回転フィールも相まって、最大650Nmのトルキーな加速は痛快。なおかつ48Vの電動マイルドハイブリッドも加速のノリを丁寧にアシストしてくれる。どこまでも走りたくなる気持ちよさなのだ。

ディフェンダーはランドローバー史そのもの

そもそもディフェンダーは「ランドローバー」そのものだった。ローバーが1948年から作り始めたのが、その名もランドローバーシリーズ。幾多のマイナーチェンジを経て’90年にディフェンダーと改め、2016年まで生産。約70年ほぼ中身はそのままに変わっていない。自動車界のシーラカンスだった。

ヒルディセントコントロール

雪道で大いに役立ったのが下り坂を低速で進むヒルディセントコントロール。

先立って新型モデルへと全面改良を果たした好敵手たちはハードコアSUVの証となる同じラダーフレーム構造(トラックと同じ)を踏襲。しかし、この新型ディフェンダーでランドローバー社が導きだした答えは、ラダーフレームからの卒業だった。乗用車と同じシャシー&ボディの一体化構造で、同時に軽量化も図った独自のアルミモノコック(ねじれ剛性は従来のラダーフレーム比3倍!)採用で英国流の革新を見せた。

ひと目でディフェンダーだとわかるキャッチーな見た目に、洗練された走り。ストリートでは終始快適で心地よく、高速コーナーが連続する中央フリーウェイでは体幹がしっかりしているからぶれたりしない。一方、標高の高い圧雪路では、安心のスノードライブで、不整地を堂々と切り抜ける。まるでラガーマンのような頼もしさ。

見た目だけじゃなく、中身も大幅に“攻めの姿勢”を貫くトップランカーなのだ。

 

LANDROVER DEFENDER 110 X-DYNAMIC

LANDROVER
DEFENDER 110 X-DYNAMIC

ランドローバー ディフェンダー110 Xダイナミック
D300 MHEV
ボディサイズ:全長4945×全幅1995×全高1970mm
ホイールベース:3020mm
エンジン:直列6気筒ディーゼル+ターボ
排気量:2996cc
最高出力:300ps/4000rpm
最大トルク:650Nm/1500〜2500rpm
駆動方式:AWD
変速機:8速AT
乗車定員:5/7名

 
問い合わせ
ランドローバーコール TEL:0120-18-5568

TEXT=ダニエル利樹

PHOTOGRAPH=デレック槇島(StudioMAKISHIMA)

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