新型カイエンの派生モデルで、クーペ然とした洗練されたフォルムがその大きな特徴。スポーツカーの代名詞911とも似たグラマラスなリア造形を持つ。特別なネーミングの“ターボ”が掲げられたカイエンターボクーペは、超高性能エンジンを積んだ武闘派。
走りはもちろん、中身も大幅進化! 最新世代の統括システムをアップデート
ポルシェは決してカイエンをSUVとは呼ばない。いずれのモデルもスポーツカーであると、明確に謳(うた)う。
流行りの“SUVクーペ”ジャンルでは後発ではあるが、カイエンクーペのスタイリングは、美しさが際立つ。それもそのはず、他のSUVは車内空間やユーティリティを重視するが、カイエンクーペはまるで違う。SUVのカイエンと比べて、全高を下げるだけでなく、リアゲートを寝かせ、さらにフロントウィンドウもわずかに傾斜が強められている。そしてリアの車軸幅を広げるなど、細かな部分までカイエンとは明確に造りわけられているのだ。
内燃機関を積む、最高峰グレードであるカイエンターボクーペの有事の走りは、ただひと言刺激的だ。最高出力550ps、最大トルク770Nmを誇るパワー&トルクは強烈で、車重約2.2トン台の体軀(たいく)をわずか3.9秒で0から時速100㎞へと加速させる。どの回転域からもアクセルペダルを踏みこんだ瞬間に、怒濤(どとう)のスクランブルがもたらされるのだからたまらない。しかもクーペらしく、ハンドリング性能も研ぎ澄まされたものだ。背の高いSUVクーペに乗りながら、思わずポルシェらしいと感嘆したくなる。
聞けば、専用チューニングが施されたシャーシに加え、前席は1㎝ほど着座位置を低くしているという。コクピットから広がる景色は911(タイプ992)と遜色なく、ただ視線が高いのみ。この1㎝というわずかな差にこだわる姿勢こそ、ポルシェがスポーツカーメーカーたるゆえんだ。それでいて平時は、低速域で後輪が逆位相となるのでUターンや車庫入れの際にはよく切れて、意外なほど取り回しがラクなのだから嬉しい。
純粋なパワーバトルだけならさらに上をいくSUVも多く存在するが、運動性能を含めた総合的な速さでは、その実力は折り紙つき。クーペボディを得て、ますます高まったポルシェ濃度。これぞポルシェが示す、最新スポーツカーの体軀なのだ。
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