美しい里山や季節によって表情を変える海――。自然の営みとともにある、京都の“別の顔”を見つけに。今、足を運びたい「美味しい京都」をまとめてご紹介!※GOETHE2022年11月号掲載記事を再編。
1.収穫したての野菜を目の前で調理!「田舎の大鵬」
秋風になびく稲穂の波の向こうにくっきりと稜線が見える。都会で暮らす多くの人にとって、尊くも縁遠いものになってしまった日本の原風景。市内からクルマで2時間ほど北上した綾部市に移住して間もないが、京都の人気中華料理店「中國菜 大鵬」の二代目、渡辺幸樹さんは、まるで昔からここに暮らしていたかのように、しっくりと風景にとけこんでいた。
「綾部は父が生まれ育った場所で、子供の頃は夏休みに遊びに来たりしていたけれど、その頃は田舎のよさがピンと来なかった。今じゃ、ずっと住むんじゃないかって店の子にも言われるくらいなじんでます」と渡辺さんは日焼けした顔で笑う。
2.移ろう季節を感じる京都・奥座敷にある「とり料理 瀬戸」
洛北と呼ばれるエリアの奥まった北部地域。鞍馬、貴船、大原は、名刹(めいさつ)・古刹が点在する自然豊かな“奥座敷”。
3.“海の京都”の旬食材を生かした、薪料理が話題の店「縄屋」
京都の北部に位置し、日本海に面する京丹後。“海の京都”として知られるこの場所は、季節によってさまざまな旬の魚や農作物が取れる食材の宝庫。その“自然の恵み”を最大限に生かす料理で注目を集めているのが「魚菜料理 縄屋」だ。