WANDERLUST 代表取締役 茶原泰憲が厳選した、感動すること間違いなしの自然派ワイン5本をご紹介!【特集 情熱の酒】
目には見えない“自然”に根差した味わい
自然派ワインが、格段に美味しくなった。過去の固定観念を覆すヴァン・ナチュールが続々と誕生し、昨今の日本でも自然派ワインのインポートや生産が定着しつつある。
「農薬を撒かない、畑を耕さない、野生の酵母だけで自力で発酵する、亜硫酸を極力入れないなど、ナチュールとそれ以外の決定的な違いは人為的介入の度合いによります」と語るのは、ワンダーラスト・ワインショップを営む茶原泰憲氏。
「当店でセレクトしているワインはどれもSO2無添加か、入っていても10㎖とごく僅か。どういうものをつくりたいかで、つくり手それぞれがベストな選択を模索しているので、個性も際立っています。蔵や畑の特徴なのか、その樽についている菌なのか。目に見えない味わいがあり、口にすればつくり手が先に思い浮かぶほど。
液体自体にも強さがあり、熟成にも耐えられるし、開けてから時間とともに美味しくなるというものも。自然の脅威というリスクを背負いながらもつくり続ける、その姿勢も素晴らしいです。クラシックなワインも素敵ですが、自然につくられたワインはより個性的で力強く、口にすれば感動すること間違いありません」
ALEXANDRE BAIN / PIERRE PRECIEUSES 2018(右上)
馬耕など、昔ながらの製法を現代に再現しているドメーヌ、アレクサンドル・バン。なじみ深いソーヴィニヨン・ブラン100%ながら酸や糖度のまとまりが良く上品で、既存の概念を覆すほど豊潤な味わい。¥5,500
L'ANGE VIN / LUMIERE DES SENS 2017(中央上)
ピノドニス100%の赤ワイン。手がけるのはランジュ・ヴァンのオーナーであり、自然派ワイン界の第一人者とされるジャン-ピエール・ロビノ氏。スタイリッシュなエチケットも自作。¥6,930
FRANZ STROHMEIER / INDIGO 2017(左上)
舌から体中にエネルギーを押し上げるような、まさに波動を感じさせる力強さがありながら、口当たりは柔らか。”オーストリア至極の赤”と多くのプロをも唸らせるフランツ・シュトロマイヤーのワイン。¥9,680
STEPHANE TISSOT / CUVEE D.D. 2020(左)
ステファン・ティソは、ジュラの大地と気候が生みだすオリジナリティを追求する。特有の3品種をすべて混ぜたフィールドブレンド。SO2無添加、サン・スフル=亜硫酸なしに徹底しナチュラルを極めた1本。¥6,380
LES FRERES SOULIER / COULURE 2017(左下)
2014年より兄弟にてワインづくりをスタートした若きドメーヌ、レ・フレール・スーリユより。奥行きがあり、スパイスやビターオレンジの香りが豊か。凹凸デザインを施したお洒落なエチケットにも注目したい。¥6,930
自然派ワインとは?
ビオロジック(有機農法)やビオディナミ農法(生体力学農法)により有機栽培されたブドウを、自然酵母を用いて発酵。酸化防止剤である亜硫酸塩(SO2)の使用は無添加もしくは極少量に抑えたり、補糖などは行わないなど、限りなく“自然”に根差したワインを指す。
Selected by WANDERLUST 代表取締役 茶原泰憲
2010年にWANDERLUSTを設立し、ファッションのディストリビューションを行う。昨年5月、自然派ワインに特化したショップ、WANDERLUST WINESHOP(アポイント制 TEL:03-3797-0997)をオープン。定例イベントも開催している。