数値化は課題を明らかにし、問題解決に向けての最善の一手を投じるための最強のツール。それは、ビジネスだけではなく私生活においても同様だ。トレーニング、睡眠、SEX……。身の回りのあらゆる物事を数値化して、パフォーマンスを爆上げせよ!
「よい料理を作ることは人生を明るくします」とは、生涯にわたって美食を追求した北大路魯山人の言葉。食にこだわる人こそ、徹底的に数値化を試みたい。データをうまく活用すれば、美食生活の精度もぐっと高まるはずだ。
火加減
一流シェフのレシピも再現可能な最先端のIHクッキングヒーター
料理は非常に繊細だ。食材に火を通す場合、加熱する温度と時間の微妙な違いによって、その仕上がりは大きく変わってくる。新時代のIHクッキングヒーター「リプロ」は、ふたつの温度センサーが鍋やフライパンの温度変化を常時測定。30~200度まで1度刻みで温度を、1秒から24時間まで1秒刻みで時間をコントロールすることにより、一流シェフさながらの本格的な火入れを自宅で簡単に実践できる。加熱、沸騰、待機など、調理プロセスごとの火加減も設定可能だ。また、アプリ上に公開された料理家やシェフのレシピも、ワンタッチで忠実に再現。これさえあれば、料理のクオリティが飛躍的に向上することは間違いない。
BBQ
温度管理できるBBQグリルはピットマスターの強い味方!
今年NY証券取引所でIPOを果たしたアメリカのBBQグリルメーカーTraeger社。同社の人気BBQグリル「TIMBERLINE 1300」は、アプリを介してグリルの温度や加熱時間をコントロールできるのが大きな特徴。たとえば「スーパースモーク」プログラムを選べば、放出される煙の量を増やしてより本格的な燻製の調理も可能になる。BBQの達人=ピットマスターたちも大満足のスマートグリルだ。
ワイン
糖度と酸度を調べてワインの味わいを定量化
果てなく続くワイン探求の旅。その旅路の羅針盤として、ポケット糖酸度計「PAL-BX│ACID2」を活用するのはいかがだろう。機器の上部にあるセンサーにワインを数滴垂らし、光の屈折率や電気伝導率を測定することで糖度・酸度を定量化してくれる。もちろん、糖度と酸度だけではワインの味わいを正しく評価できない。しかし、客観的な数値があれば舌の感覚を磨く一助にもなるはずだ。
酔い具合
自分に合った酒量を把握してスマートにお酒を楽しむ
学習型アルコールガジェット「TISPY2」は、センサー部分に息を吹きかけるだけで、呼気に含まれるアルコール濃度を感知し、酔い具合を教えてくれるデバイス。使うほどにパーソナライズされていくため、「まだ飲めそうですね」「そろそろ水を飲んだほうがよいです」「今日はペースが早い」など、その人に合ったアドバイスが本体ディスプレイに表示されるようになる。酒量管理に役立ちそうだ。
魚の脂肪と鮮度
魚を傷つけることなく鮮度と脂肪率を測定
魚の脂の乗り具合を計測できる「フィッシュアナライザPRO」の使い方は、いたって簡単。魚種を選択して、背びれ付近に電極をあててボタンを押せば、わずか4秒で解析が完了する。魚に微弱な電気を流し、その抵抗値から脂肪率を推定するため、魚体を傷つけることなく脂肪率を計測することができるのだ。また、魚の鮮度を細胞の劣化具合や保水力の低下に応じて5段階で評価してくれるので、「このマグロは生で食べ、このブリは調理して食べたほうがよい」など、その魚の状態に適した食べ方を判断するのにも役立つ。付属のアタッチメントを装着すれば、イワシなど厚みが3cm以下の小魚も測定可能。
Edit=西原幸平(EATer)