GOURMET

2018.03.04

Ode|新世代シェフの圧倒的なセンスに魅了される。

カウンター席、それはシェフの神業の数々を眺めながら、自身もその店の風景のひとつになれる場所。麗しいレストランの、一部になれたかのような恍惚感に、身を沈める夜もまたいい。

Ode

小山薫堂が感動。モダンなカウンターで料理人の技を体感する

小山 最近、フレンチでもモダンなカウンターだけのお店って増えていますよね。そのなかで僕が去年、すごくいいなぁと思ったのが『Ode』です。

見城 オード?黄色い土?

秋山 薫ちゃんが出してくるフレンチって舌かみそうな店名が多いけど、今回はシンプルだな。

小山 9月に広尾にオープンしたフレンチなんですが、生井祐介さんというシェフが独立して始めた店で。もともと八丁堀の『シックプッテートル』にいた時から知っていて。お店を出すと聞いて飛んでいきました(笑)。

秋山 シックなんとかって、去年のゲーテイストで薫ちゃんが言ってた呪文みたいな店名の。

見城 うん、言っていたね。

小山 ここも去年の誌面ですべり込みで紹介した『Crony』のカウンター版みたいな感じで。生井さんの料理もいわゆる今時のフレンチなんですが、アイデアがあって面白いんです。

見城 それ、いいな。カウンターだけだと、四男坊の福山には向かないかもしれないけど。

小山 個室もあるんですけど、ここはカウンターが断然いいですね。コの字形のグレーのカウンターがモダンで、広々としていて落ち着きます。

秋山 料理はどんな感じ?

小山 最初に手でつまんで食べるスナックがいくつか出てきて。オマールのムースをオマール風味のカカオバターでコーティングしたドラ○ンボールで、もう心を持っていかれました。

見城 それ料理名?

小山 見た目がまさにそのボールなんです。シェフはドラ○ンボールってにごしていますけど、どこからどう見ても(笑)。あの再現度の高さはすごい。

オマールのムース

ドラ○ンボール?コースの最初に登場するユニークな逸品。味は食べてのお楽しみ。

秋山 外国人のお客さんも喜びそうだね。遊び心があって。東京のレストランのレベルはどんどん高くなってきているね。

小山 既視感のない料理が次々に出てくるのが楽しい。グレーのシート状のメレンゲをくずして食べる、鰯(いわし)と牛肉のタルタルも美味しかったです。あまり詳しく話すとネタバレしちゃうから控えますが、少しずついろいろな料理が出てくるから見城さんも好きなはず。

鰯 尾崎牛 黒にんにく。

鰯 尾崎牛 黒にんにく。鰯の骨と頭で作ったシート状のメレンゲを崩すと、中には燻製した鰯と尾崎牛のタルタルが。

見城 すごくいいね。俺はね、ガッツリ出てくるより少しずつがいい。それで、食べ手をいい意味で裏切るというか、予定調和じゃない料理は楽しいよね。福山が無理でも俺は行きたいよ。

小山 見城さんがあのカウンターに座っていたらかなり目立つと思いますけど(笑)、シェフの人柄もいいし、お薦めです。

鱈タラ 青海苔 黒米。

鱈タラ 青海苔 黒米。上から魚の出汁をかけて仕上げる。※料理は一例。コース¥13,000

オード
TEL:03-6447-7480
住所:東京都渋谷区広尾5-1-32 ST広尾2F
営業時間:12:00~13:00(最終入店)、18:00~21:00(最終入店)
休み:日曜
席:カウンター13席、個1室(~4名)、半個室1室(~6名)

TEXT=小寺慶子

PHOTOGRAPH=富澤元

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