アフターコロナへと、世界は少しずつ歩み始めている。新作時計イベントの始まりを告げる「LVMH WATCH WEEK 2022」では、華やかさと機能性を両立させた美しい時計が揃った。
創業当時の華やかなスタイルを表現するイエローゴールド
この2年間は、世界中が新型コロナウイルスの影響下にあった。しかしワクチンや薬の開発が進み、ウイルスとの付き合い方もだいぶわかってきた2022年は、いよいよアフターコロナへと向かうことだろう。いろいろなことを我慢してきた反動なのか、既に高級時計業界では“リバウンド消費”も見えてきている。しかし’22年の新作時計ラッシュはこれからだ。
その先駆けとなるのは、世界最大のラグジュアリーコングロマリットであるLVMHグループ。同社が傘下に収める時計ブランドが参加する新作発表イベント「LVMH WATCH WEEK 2022」が、1月24日から28日までオンラインで開催された。
なかでも大きな話題になったのが、イエローゴールド素材に注力したウブロだ。イエローゴールドはゴールド素材の定番だが、近年は色合いが優しいピンクゴールドやレッドゴールドの人気に押されていた。しかしウブロは約40年前、イエローゴールドケースにラバーストラップを組み合わせたラグジュアリーウォッチという、当時としてはかなりアバンギャルドなスタイルで一世を風靡(ふうび)したブランド。イエローゴールドはウブロ創業当時からの伝統素材であり、“原点回帰”の意味もこめて、定番の6つのモデルでイエローゴールドケースをリリースしている。
また、実に新鮮な印象を放っていたのが「ビッグ・バン インテグラル タイム オンリー」。“タイム オンリー”という名が示すとおり、ビッグ・バンだがクロノグラフではなく、時刻のみを示す3針モデルとなった。これはメンズモデルとしては初の試み。ケースとブレスレットが統合したデザインになっているが、ケース径も40㎜とコンパクトなので、品よく腕元に収まってくれる。イエローゴールドのほかにも、チタニウムモデルと世界限定250本のブラックセラミックモデルがある。ケースの厚みも10㎜以下に抑えているので、シャツの袖口とも干渉せず、普段使いのビジネスウォッチとしても人気が出るだろう。
定番モデルはイエローゴールドで華やかに遊び、その一方で人気確実の手堅いモデルもラインナップ。今年のウブロも面白そうである。
煌びやかでありながらクラシック。原点回帰で魅せるラグジュアリー
今年からラインナップに加わった3針モデルの「タイム オンリー」。これまでのクロノグラフのデザインコードを踏襲、ダイヤルはサファイアクリスタルを採用し、ムーブメントの地板を見せる。機構はシンプルだが、そこはウブロ。個性はかなり強いのだ。
積層構造のケースやケースとつながったラグなど、「ビッグ・バン」のデザインコードを継承しつつ、優雅なトノーケースにまとめた人気モデルにもイエローゴールドモデルが登場。サテンとポリッシュ仕上げを使い分け、メリハリのある表情を作っている。
タトゥースタジオとのコラボモデルで、トライバルデザインを針やケースに取り入れた。ゴールドとセラミックを融合したウブロの独自素材・マジックゴールドは、硬度が高く加工が極めて難しい。この素材で、多面ケースを作るその技術もすごいのだ。
2010年にデビューし、あっという間に超人気モデルの仲間入りを果たした「ビッグ・バン インテグラル」のイエローゴールドモデル。華やかなモデルだが、さらにケースなどに1026個(約5.4ct)ものダイヤモンドをパヴェセッティングしている。
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ウブロ TEL:03-5635-7055