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2021.03.07

腕元から運気が巡る! ブラックが輝く高級時計7選

ステイホームが基本になり、会食もパーティも、海外旅行もなくなった。新時代のルールではあるが、少々息苦しいと感じてしまうのは仕方がないもの。だからこそ2021年は、インパクトのある高級時計で腕元から運気を巡らそうじゃないか! 責任ある大人がさり気なく楽しむ、脱“自制”な遊び方になる。

脱“自制”な高級時計

時計ジャーナリスト篠田哲生が解説!

スイス時計協会が発表した2020年の時計輸出レポートには、惨憺(さんたん)たる数字が並んでいる。日本や欧州各国などの主要マーケットは、軒並み前年比マイナス20%以上。もちろんこれはCOVID-19の影響なのだが、だからといって暗黒時代がやってくると嘆くのは間違っている。いち早くコロナ禍を脱したとされている中国では、なんと前年比+20%という強烈な伸長率を見せている。つまり反動が時計消費に表れているのだ。

時勢が落ち着いたとしても、以前と同じように夜の街で豪遊したり海外旅行に行ったりするのは当面先になるだろう。しかしそれでも、自分のモチベーションを高めるための消費は必要だ。そのような消費者マインドが3ケタ万円以上の高級時計購入を後押ししているのである。

そういった雰囲気が、’21年の新作時計からも感じられる。この1年の鬱憤(うっぷん)を晴らすかのような、テンション高めのスペシャルモデルが目立つのだ。

節度ある行動が求められる現在、せめて時計くらいは脱“自制”で楽しみたい。個性的な時計を腕元にして気分とツキを盛り上げ、新しい時代を軽やかに切り拓こうではないか。

HUBLOT/クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック

“ウブロ×アート”驚愕の村上 隆 最新モデル

現代アートの世界的スター村上 隆とウブロがコラボ。彼の作品の代表的モチーフである“お花”をダイヤル前面に大胆にセットし、しかもボールベアリングによって勢いよく花びらを回転させる。

クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック

“お花”の中心部は、サファイアクリスタル風防の上に、盛り上がるようにセットされる。時計という小さな世界のなかで、立体的にアート表現をしているのは見事。ウブロの美的表現レベルを、さらに引き上げている。しかもムーブメントは自社製キャリバーを搭載しており、時計自体のクオリティも高い。美と技を融合させた、ウブロらしい時計である。©TM/KK

さらにブラックダイヤモンドをあしらい、オールブラックというウブロらしいスタイルが完成。ラグジュアリーさとモダンな感性が見事にフュージョンした、眺めているだけでワクワクする時計だ。

クラシック・フュージョン タカシムラカミ オールブラック

自動巻き、ブラックセラミックケース、径45mm。世界限定200本。¥2,890,000(LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-5635-7055)

A. LANGE & SÖHNE/サクソニア・フラッハ(ブラックゴールドストーンダイヤル)

文字盤に封じこめた煌(きら)めく星空

薄型のエレガントウォッチは、極限までそぎ落とした端正さが魅力。さらにその端正な美のなかにも無限の広がりを演出している。

サクソニア・フラッハ

針が少なくなるほど格が上がるとされている時計の世界。秒針もカレンダーもないドレスウォッチ「サクソニア・フラッハ」は、一見しただけでは時計が動いているかもわからないほど、ただ静かに時を刻んでいく。時計を眺めていると、まるでひとりで夜空を眺めているような気分になる。そんな時間も意外と悪くないな、と気づかせてくれる時計だ。

ダイヤルに用いられる「ゴールドスト-ン」とは、銅の成分を含んだガラスの一種で、深いブラックのなかに小さな金属結晶がキラキラと輝く素材。その姿はまるで夜空に輝く星のよう。残念ながら本作は発表と同時に即完売。発売中のブルーダイヤルでその魅力を味わいたい。

サクソニア・フラッハ

手巻き、18Kホワイトゴールドケース、径40mm。世界限定50本完売、ブティック限定。¥2,780,000(A. ランゲ & ゾーネ TEL:03-4461-8080)

ブルーゴールド ストーンダイヤル

サクソニア・フラッハ(ブルーゴールド ストーンダイヤル)
手巻き、18Kホワイトゴールドケース、径39mm。¥2,530,000

RICHARD MILLE/RM 65-01オートマティック スプリットセコンド クロノグラフ

これもまた新しい時計の“進化”である

5年の歳月をかけて開発したスプリットセコンドクロノグラフで、ムーブメントはスイスの実力派ヴォーシェ・マニュファクチュール・フルリエとの共同開発。毎時36000振動のハイビート仕様なので、1/10秒の計測も可能だ。

RM 65-01オートマティック スプリットセコンド クロノグラフ

懐中時計の時代から存在する伝統的な計測機構をなぜ、この時代にブラッシュアップするのか? しかしそれこそが、最高峰クロノグラフウォッチを作りたいというリシャール・ミルの気持ちの表れなのだろう。8時位置のボタンを押すことでゼンマイを巻き上げる新機構を開発するなど、伝統的機構でありつつ現代風に仕上げている。そのバランスがいい。©Lilas Le Quellec

カーボンTPT®製のケースは軽くて頑強。時計の機能によって文字盤、プッシャーの色が統一されている。600を超えるパーツを使う複雑時計でありながら、日常使いができる。

RM 65-01オートマティック スプリットセコンド クロノグラフ

自動巻き、カーボンTPT®ケース、縦49.94×横44.5mm。¥32,600,000(リシャールミルジャパン TEL:03-5511-1555)

H. MOSER & CIE./エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン

“静と動”からなる表現を優雅に美しく仕上げる

時計機構の最高峰であるミニッツリピーターは、そのメカニズムをアピールしがちである。しかしそれはH.モーザーの美意識に反する行為。

エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン

ケースバックから見えるムーブメントも、極めて端正。大型プレートで複雑機構を隠しているが、これは安定性を重視した賢い設計である。高い技術を備えているが、表現はあくまでさり気ない。ダイヤルにロゴも掲げない同社らしい哲学だ。

極めて複雑な機構であっても、あくまでもさり気なくダイヤル側にハンマーとゴングのみが見える。そして6時位置には、踊るように回るフライングトゥールビヨン。静かで激しく、美しい時計である。

エンデバー・コンセプト ミニッツリピーター トゥールビヨン

手巻き、Tiケース、径43mm。世界限定20本。¥39,000,000(エグゼス TEL:03-6274-6120)

ROGER DUBUIS/エクスカリバー スケルトンダブルフライングトゥールビヨン

超複雑機構をダブル搭載したインパクトウォッチ

ひとつだけでもすごいのに、それをダブルで搭載してしまうダブルフライングトゥールビヨンは、ロジェ・デュブイが得意の超複雑機構。その技術と美的表現で独自の世界を作り上げてきた。

エクスカリバー スケルトンダブルフライングトゥールビヨン

超複雑機構はパーツ点数が増えるため、美しさと両立するのは難しい。ところがロジェ・デュブイは、星形のスケルトンブリッジを採用するなど美的表現も超一流だ。現代的な時計でありつつも、細部にはクラフツマンシップが宿る。そのギャップが好塩梅だ。

今年はこの機構がブラッシュアップ。トゥールビヨン部分のパーツを軽量なチタンなどに変更し、連続駆動時間を72時間に伸ばすなど進化を遂げた。

エクスカリバー スケルトンダブルフライングトゥールビヨン

手巻き、ピンクゴールドケース、径45mm。世界限定8本。¥29,000,000(ロジェ・デュブイ TEL:03-4461-8040)

BVLGARI/オクト ローマ カリヨン トゥールビヨン

イタリアの芸術を時計機構で表現する

ラグジュアリーでエレガントな印象の強いブルガリだが、実はハイコンプリケーションも得意としている。

オクト ローマ カリヨン トゥールビヨン

超薄型記録を樹立するなど、時計技術の高さでも評価されるブルガリ。“カリヨン”を作れるブランドは極少だが、ブルガリはその一角を成す実力派なのだ。しかもメカニズムは、ブラック×シルバーでクールにまとめる。そのセンスを味わいたい。

このモデルは、3つのハンマー&ゴングを使って、現在時刻を音で奏でる“カリヨン”タイプのミニッツリピーター。オペラの本場として名高いイタリアの音にまつわる文化を、マット仕上げのブラックケースでモダンに表現している。

オクト ローマ カリヨン トゥールビヨン

手巻き、Tiケース、径45mm。世界限定15本。¥28,130,000[予価](ブルガリジャパン TEL:03-6362-0100)

BLANCPAIN/トラディショナル チャイニーズ カレンダー

不思議な暦の世界に工芸技術を加える

太陰太陽暦に準じた“中国の暦”を表示する、高度なパーペチュアルカレンダーウォッチ。

トラディショナル チャイニーズ カレンダー

1735年に創業したブランパンは、現存するスイス最古の時計ブランド。老舗の務めとして歴史に敬意を払い、古の工芸技法である「メティエダール」を大切に守っている点も、強く語られるべきだろう。このモデルは自動巻きローターに、代表的な伝統的技巧である彫金を施し、干支である牛の姿を彫りこんでいる。まさに今年らしい1本だ。

五行や十干といった独自の表示を加えるほか、ダイヤル外側のアラビア数字で通常のグレゴリオ暦のカレンダー表示も行うため、日常の使い勝手も損なわれない。ダイヤル素材は美しいグラン・フー エナメルなので、全体的にレトロな上品さがある。

トラディショナル チャイニーズ カレンダー

自動巻き、プラチナケース、径45mm。世界限定50本。¥8,620,000(ブランパン ブティック銀座 TEL:03-6254-7233)

 

教養としての腕時計選び

TEXT=篠田哲生
時計ジャーナリスト。1975年千葉県生まれ。40を超える媒体で時計記事を担当する。最高峰からカジュアルまで購入する主義。時計文化を独自の視点で切り取る『教養としての腕時計選び(光文社新書)』が好評発売中。

TEXT=篠田哲生

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