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2022.07.28

リアル正直不動産! 年間300件超を売るスゴ腕営業マンの仕事術

不動産投資を手がける山根コンサルティング代表・山根陽一は、28歳にして年間300件以上を売り上げる。顧客リストには有名企業の社長から若手のテレビマンまで名を連ねる、正真正銘のスゴ腕営業マンだ。ギラギラ&イケイケの不動産営業マンのイメージを覆す、その実直な仕事ぶりを追った。

山根陽一メインカット

スーツを着てネクタイをしめることはめったにない

テレビドラマにもなった『正直不動産』は、不動産業界の裏側を描いた人気コミックだ。口八丁手八丁で不動産会社のトップ営業マンとしてこの世の春を謳歌していた主人公・永瀬財地は、ある出来事をきっかけに嘘をつくことができなくなる。

「正直者がバカを見る。嘘ついてナンボのイカれた世界……それが不動産の営業だ」
「今の不動産会社の多くは、嘘をつけばつくほど、あくどければあくどいほど、儲かる仕組みになっている」
「(不動産営業の)連中は、とにかく数を打てば、そのうちバカな客に当たって買うだろうと考えているんです」

もちろん漫画としての脚色はあるだろうが、嘘をつけなくなった永瀬の言葉に説得力を感じるのは、不動産業界に対して多くの人がグレーなイメージを持っているからだろう。

そんな不動産業界で、”リアル正直不動産”と呼ばれる男がいる。まだ20代ながらも、有名企業の社長や上層部、同年代の起業家といった顧客から絶大な信頼を得ており、その成約件数は年間300件以上にも上る(2021年実績)。『正直不動産』の永瀬は、嘘をつけず、正直になったことで一時的に売り上げを落とすが、顧客からの信頼を徐々に勝ち得ることで成績を伸ばしていく。では”リアル正直不動産”こと、山根コンサルティング代表の山根陽一は、どんなテクニック、どんな作戦で、それほどの売り上げを獲得しているのだろうか。その仕事に密着した――。

販売済みを示す表

ボードに掲示されたマンションの販売状況を示す表。よく見ると、3分の2以上の物件に「山根」が売ったことを示す付箋が貼られていた。

その日は、渋谷にある山根の個人オフィスで顧客との面談。ゆったりとした雰囲気のオフィスを訪ねると、山根がペットボトルの麦茶をグラスに注いでいた。

「秘書もいるんですが、基本的にはほぼひとりで動いています。このオフィスにいる時間も少ないんです。日中はほとんど動いていて、クルマの中で過ごす時間が一番長いくらいです」

ポロシャツにチノパン、ラフなヘアスタイリング。腕時計はアップルウォッチで、とても年間300件を売り上げるスゴ腕営業マンとは思えない。

「ジャケットは着ますけど、スーツを着てネクタイをしめることはめったにないですね。不動産の営業というと、ちょっと個性的なスーツに高級腕時計ってイメージがありますよね(笑)。僕、そういうのに本当に興味がないんですよ」

山根を訪ねてきた顧客は、50代会社員の杉本恒さん。家族の紹介で山根と知り合い、昨年、節税対策としてマンションを購入したという。世間話から始まり、やがて杉本さんが所有するマンションの話に。現在のマンションの状況、3年後の予測、さらには税金対策や定年後の年金についてなど、話は杉本さんの人生設計にまで及んだ。

顧客との面談

ゆったりとした雰囲気の山根の個人オフィス。「コロナ禍でなかなか会うことができなかった」という杉本さんとは久しぶりの面談。

顧客との面談

「紙があるとあとで見ればいいやとなってしまうから」と、山根は、顧客と会う時に紙の資料を用意することはほとんどない。顧客がしっかりと納得できるまで懇切丁寧に説明をする。

山根の手元にあるのは、タブレットと金融電卓だけ。不動産の説明といえば、細かい字が並んだ膨大な紙資料を広げられるのが当たり前のように思っていたが、山根はそういった資料はまったく使わない。それでも不思議なことに、山根の話は傍で聞いていてもするすると頭に入ってくる。

「紙を使って説明すると、お客様も『持って帰ってあとで見ればいいや』と思いがち。僕はきちんと理解して納得してもらうために、敢えて紙を用意せず、自分の言葉で説明するようにしています。必要な資料やメモは、あとで送ればすみますからね」

仕事道具

仕事の道具は最小限。ルイ・ヴィトンの名刺入れと金融電卓は新卒時から使っているもの。腕時計は「高価なものは欲しいと思わない。実用性重視です」とアップルウォッチを愛用。

目先の利益はどうでもいい

1時間ほどの面談を見ていて感じたのは、まず山根の頭の中には膨大な知識が詰めこまれているということ。不動産に関する事柄はもちろん、税金や年金、それらに関する法律、さらには杉本さんが勤めている企業の年金事情など、杉本さん本人ですら知らないようなことも含まれていた。

そしてもうひとつは、杉本さんに対してほとんどマンション売買の話をしなかったことだ。「将来的に」と前置きした話はしていたが、基本的にはこのまましばらく所有するという方向で話を進めていた。不動産営業の売り上げは、売買の手数料だ。でも山根は、まるでお抱えのファイナンシャルプランナーや税理士のように、杉本さんのライフプランの話ばかりをしていた。

「僕が目指しているのは、お客様に豊かな人生を送っていただくということ。不動産はそのためのツールのひとつだと思っています。目先の手数料だけを追い求めるなら、短いスパンでどんどん売り買いしてもらったほうがいいのは当然ですが、それがお客様のためになるかどうか。僕は、売って終わり、買って終わりではなく、お客様と10年20年の長い付き合いをしていきたい。
きれいごとを言うつもりなのではなく、そのほうが僕にとっても有益だと思うんです。もしかしたら、僕が数年後に不動産から別の業界に行くことがあるかもしれない。その時、今のお客様が僕についてきてくださるはずです。そう考えたら、目先の利益なんてどうでもいいと思えるんです」

そんな彼の思いは、顧客側にも伝わっているようだ。面談を終えた杉本さんに話を聞いた。

顧客

息子さんの紹介で山根と出会った杉本さん。彼を信頼するようになったのは、「話していて、きちんとしたご両親に育てられたんだなと感じることが多かったから」。

「僕は自分の両親がバブル崩壊で痛い目にあったのを目の当たりにしたから、不動産投資に興味がなかったんです。でも息子から『信頼できる人がいるから一度会ってみたら』と言われて、話を聞くだけならと思って、山根さんに会いました。最初は若くて驚きましたが、とにかくあらゆることに対して豊富な知識を持っている。わからないことがあってメッセージを送ると、朝でも夜でもあっという間に返事が来る。そういうところが信頼できると思いました。
でもこの人に任せてみようと思えた一番のポイントは、やっぱり人柄かな。彼と話していると、きちんとしたご両親に育てられたんだなと感じるし、そして彼自身も家族をとても大切に思っていることが伝わってくる。この人なら自分の資産を任せていいなと思えたんです」

なぜ彼はそこまで顧客から信頼されるのか? “リアル正直不動産”山根陽一は、どうやってつくられたのか? 「そんな特別なことはないと思うんですけど……」と語る山根にその半生を聞いた。

■Vol.2 「普通の学生が、顧客リスト2300人の不動産マンになった理由」
■Vol.3 「エグゼクティブの絶対信頼を得る、勝利の極意」

Yoichi Yamane
1994年神奈川県生まれ。山根コンサルティング代表。NET WORTH 取締役。2017年に投資用マンション業界に入り、’19年からは中古マンション販売もスタート。自身で物件の仕入れも行う。’17年から’22年7月現在で販売件数1000件以上を達成。

TEXT=川上康介

PHOTOGRAPH=田中駿伍(MAETTICO)

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