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2022.05.12

【バング&オルフセン】 亀田誠治が語る、作り手だからこそ分かる最上の音質「Beoplay EX」

ただクリアで聴きやすい音ではなく、“本来の音”を追求し続ける「Bang & Olufsen(バング&オルフセン)」。それは音と向き合うプロフェッショナルほど実感できるはず。今回は数々の楽曲を手がける亀田誠治に、自らの音の再現度や、聴きたくなる音楽について話を聞いた。そこには、実際に「Beoplay EX」を使用した者にしか分からない、別格の音があった。

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亀田誠治が聴く、Bang & Olufsen

「アーティストから送られてくる音源を僕はいつもイヤホンでチェックしています。いつからかは、はっきりと記憶していませんが、Bluetoothをイヤホンでいい音で聴けるようになった時期からでしょうか」

そう話すのは、音楽プロデューサーでベーシストでアレンジャーの亀田誠治。その亀田が考える“いいイヤホンの音”とは「原音を忠実に再生してくれること」だという。

「イヤホンでも、スピーカーでも、楽器でも、フラットな状態でどれだけいい音が鳴るか――を僕は常に“いい音”の基準にしています。低音も高音も強調させずに、自分の感性にどれだけ届くかが、僕にとってとても大切です」

亀田2

そんな亀田が今回試したのがBang & Olufsenが新しく発売した「Beoplay EX(イー・テン)」。低音から高音まで解像度の高い再現性を目指したワイヤレスイヤホンだ。

「Beoplay EXはレコーディングスタジオで聴いている音にかなり近いですね。スタジオで鳴っている楽器がそのまま再生されます。今までに僕はいろいろなイヤホンを使ってきましたが、原音再生に関してはトップレベルでしょう。とても自然な音です」

亀田3

亀田がBeoplay EXで視聴したのは、まずBTSとジャスティン・ビーバー。

「ライヴの開演前のサウンドチェックは、僕はBTSの『Dynamite』で確認しています。K-POPはどのレンジの音もすごくクリアなんですよ。『Dynamite』は終盤に転調します。転調すると、ちょっと音が軽くなることがあるんですよ。でも『Dynamite』は安定しているので、音のチェックにも適しています。K-POPの音がいい理由には、韓国の電圧の高さをはじめ諸説あるけれど、やっぱりハートのせいじゃないでしょうか。情緒があるからではないか、と。アメリカでの成功を本気で目指している音楽の持つ質の高さかもしれませんね」

一方、ジャスティン・ビーバーの曲は「Stay」。

「音数が少ないシンプルな8ビートの『Stay』もEXで聴いてみました。今の世界シーンの音楽はどれだけ音を引き算していくかが大切です。少ない音でも重厚であったり、透明感があったり、どれだけ迫力を出せるかは重要です。
『Stay』は1つ1つの音の解像度が高いから押しが強い。アデルやエド・シーランにもピアノだけで歌う曲がありますが、そういう曲、日本のヒットチャートにはまだ多くはないですよね。J-POPの味なのかもしれないけれど、音をたくさん重ねて情景をつくる傾向があります。アメリカも、1970年代、80年代は空気を通して生音を伝えて録音する音楽でした。でも今はほぼパソコンの中で作られている音楽です。つまり、ヴォーカル以外は空気を通さずに録音しています。そういう音楽環境ではイヤホンの役割はとくに重要です。EXは今の時代に適していると思いますね」

亀田5

亀田6

自然な音の再現がBeoplay EXの個性なので、クラシックも試した。モーツァルトの『クラリネット五重奏曲 イ長調』だ。

「モーツァルトが好きなんですよ。旋律も和声も優しくて普遍的です。母親がクラシック大全を持っていて、小学生のころはそればかりを聴いていました。特に好きなのが『クラリネット五重奏曲 イ長調』です。クラシックは広いスタジオやホールでレコーディングしますが、EXならばレコーディングする空間の空気の振動もありのまま再生してくれる。すると、音楽によって当時の自分や聴いていた部屋の景色までよみがえります。僕にとって、モーツァルトのクラリネット五重奏曲は母親のぬくもりです。心が癒されます」

Beoplay EXで聴くことを勧める音楽は、最近亀田自身が手がけた音楽からも3曲選んでもらった。

「まず、ミッキー吉野さんの『君は薔薇より美しい feat. EXILE SHOKICHI』です。トラックがダンスミュージックの作りになっています。ベースは僕が弾いているから、ダンス・エレクトロと生の雰囲気のハイブリッドな仕上がりです。ぜひ聴いてください。こんなにタイトでクリアな音になるのか、って驚くと思いますよ。ボーカルの良さも引き立つ。そして、東京事変が昨年暮れにリリースした『原罪と福音』。イヤホンの中で空間が広がって、宇宙まで飛んでいくような感覚を体験できるはずです。もう1曲あげるとすると、Coccoの『星の子ら』でしょうか。EXはノイズキャンセリングの塩梅がいいですよね。ノイズキャンセリング機能が強すぎると、ノイズを排除していく過程で、ケミカルな音というか、デジタルな音が強く表れてしまいますが、EXにはその心配はありません」

さて亀田は今、自らが実行委員長を務める「日比谷音楽祭2022」の準備に追われている。今年の開催日は6月3日(金)、4日(土)、5日(日)。会場は日比谷公園。今年はDREAMS COME TRUE、藤井フミヤ、新妻聖子、角野隼斗、SKY-HI、石川さゆり、KREVA、MIYAVIなどが出演する予定だ。

「日比谷音楽祭は、都会の中の緑あふれる会場で、世代やジャンルを超えて音楽を楽しんでいただくイベントです。オンライン生配信も予定しています。ぜひEXでも音を聴いていただきたいですね。野外のライヴの魅力の1つは、風のささやきや鳥のさえずりとともに歌や演奏を楽しめること。そこにあるすべてが音楽です。そのありのままをEXなら体験できるのではないでしょうか。装着感もいいので、会場にいる気持ちで音楽を楽しめると思いますよ」

バング1

Bang & Olufsen
Beoplay EX

9.2mmの大口径のドライバーで力強い低音を実現、高音はシャープ。全音域をバランス良くクリアに鳴らし、深みと広がりのある解像度の音を再生させるイヤホン。軽量かつ汗や水にも強いIP57認定に準拠した防塵・防滴性能も備えている。本体ケースは、Bang & Olufsenの特徴であるアルマイト仕上げのアルミニウムを使用。¥39,900。

Bang & Olufsen公式WEBサイトはこちら

Seiji Kameda
音楽プロデューサー、ベーシスト、アレンジャー。1964年アメリカ、ニューヨーク生まれ。椎名林檎、平井堅、スピッツ、GLAY、ミッキー吉野、Creepy Nutsなど数多くのアーティストを手がける。2004年に椎名林檎らと東京事変を結成。2007年と2015年の日本レコード大賞にて編曲賞を受賞。2021年には映画『糸』にて日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞。同年、森雪之丞氏が手がけたロック・オペラ「ザ・パンデモニアム・ロック・ショー」では舞台音楽を担当した。また、松本隆作詞家生活50周年を記念した「風街に連れてって!」を制作総指揮、続いてゴダイゴのミッキー吉野の最新アルバム『Keep On Kickin’ It』をプロデュースし、J-POPを長きに渡り支えてきたレジェンドアーティストを次世代に伝える活動も精力的に行なっている。近年では、J-POPの魅力を説く音楽教養番組『亀田音楽専門学校(Eテレ)』シリーズが大きな話題に。2019年より開催している、親子孫3世代がジャンルを超えて音楽体験ができるフリーイベント「日比谷音楽祭」の実行委員長を務めるなど、様々な形で音楽の素晴らしさを伝えている。2022年の今年は6月3日、4日、5日に開催(日比谷音楽祭オフィシャルHP)。

TEXT=神舘和典

PHOTOGRAPH=廣瀬順二

STYLING=飯島久美子

HAIR&MAKE-UP=大谷亮治

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