「置かれた場所で極めて、バーディーを狙いたい」
昨年、入社式の数時間前に『グッド!モーニング』に出演して話題となり、現在は報道番組でスポーツコーナーを担当している安藤萌々アナ。
「小学生の時、学校の先輩で朝の情報番組に出ている高島彩アナウンサーの〝おはようございます〞に毎日元気をもらい、この仕事に憧れるようになりました。でも、中学は水泳部、高校は水球部のマネージャー、大学はゴルフ部と、いつも真っ黒に日焼けしている体育会系で(笑)。私は女性アナウンサーというタイプじゃないなって、半ばあきらめていたんです」
けれど、大学3年時、家族に背中を押され、テレビ朝日のアナウンススクールに入学。当時BS朝日で放映されていた『News Access』の学生キャスターに抜擢されたのを機に、〝漠然とした憧れ〞が〝目標〞に変わった。
「2分間のニュースを担当していたのですが、その2分のために、多くの方々が取材をし、原稿を書き、VTRをつなぐ。いろいろな人の力が合わさって、ひとつの番組ができることに感動し、『絶対アナウンサーになりたい!』って。根っからの体育会気質で、部活のマネージャーもですけど、私、たくさんの人と、ひとつの目標に向かって頑張ることが大好きなんです」
目標を達成すべく、アナウンサーとしての心得やスキル、各テレビ局の特徴や自己分析などを記した7冊もの〝就活ノート〞を作成。今も、番組で取り上げるスポーツ選手などを細かくリサーチしたノートをつくり、スポーツコーナーの前振りで、さまざまな競技の動きをまねる時は、「経験者に教わって」臨む。地道にコツコツと努力し、目の前のことに真摯に向き合う。そんな姿勢も魅力のひとつだ。
「大記録達成のニュースを読むにしても、そこまでの道のりを私自身が知らなければ、そのすごさを視聴者の皆さんに伝えることはできませんし、競技の動きも、なんとなくでは選手に失礼。アナウンサーは、言葉を発する前にリサーチすることが大切だと、先輩方からも教わりました。まだ駆けだしの私が言うのもなんですが、アナウンサーは発する言葉に責任があるんですよね。選手は、0.01秒を縮めるために、ものすごく努力をしているんだから、私も、しっかり準備して取り組まなければと、身を引き締めて臨んでいます」
『報道ステーション』に出たばかりの頃は、「失敗しないように」と緊張し、食事も喉を通らないほどだった。けれど、周囲の「ひとつずつできることを増やしていけばいい」という声かけや、共演者からの「頼りにしているよ」という言葉に、「楽しみながら、頑張ろう!」と、緊張感は保ちつつも気持ちを前向きに切り替えられたという。
「まだ足りないところばかりですが、私の言葉で、番組で紹介した選手のファンがひとりでも増えたら嬉しいですし、誰かの心に少しでもプラスになる何かを届けられたらと思っています。
今後の目標ですか? 今はこの置かれた場所で、まずは合格点、次はバーディーがとれるよう、頑張りたいです」
MOMO ANDO
1998年東京都生まれ。成蹊大学卒業後、テレビ朝日にアナウンサーとして入社。同局史上最速デビューで話題となり、現在は、『報道ステーション』『サンデーステーション』のスポーツコーナーを担当。大学時代は体育会ゴルフ部女子主将を務め、ベストスコアは78。