MAGAZINE &
SALON MEMBERMAGAZINE &
SALON MEMBER
仕事が楽しければ
人生も愉しい

LATEST ISSUE
2024年9月号
人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む
STORE

PERSON

2020.02.27

大谷翔平が常に新しい打撃フォームを試す理由――実践的行動学⑪

幾多の試練を乗り越えながら、着実にスーパースターへの階段を上り続けているメジャーリーガー・大谷翔平。彼がアメリカ全土でも絶大なる人気を誇る理由は、その実力だけが要因ではない。ビジネスパーソンが見習うべき、大谷の実践的行動学とは? 日本ハム時代から"大谷番"として現場で取材するスポーツニッポン柳原直之記者が解き明かす。

リスク承知で、チャレンジを選択する

米アリゾナ州テンピ。2年ぶりの二刀流復活を目指すエンゼルス・大谷が新しい打撃フォームに取り組んでいる。厳密に言えば、大谷は打席ごとにフォームの微修正を繰り返すのだが、昨季までのノーステップ打法ではなく、右足を少し上げる新しいフォームは目に見えて分かる大きな変化だ。

進化のためなら、変化を恐れない。大谷は「同じ打ち方で3年、5年、10年と打ち続けることはない。変な話、1カ月とかもない」と言う。昨季も数打席、右足を少し上げる打ち方を試したことがあった。メジャー1年目から取り入れるノーステップ打法より反動がつく分、芯で捉えた時の破壊力が増す。

ただ、フォームの変化は時にタイミングのズレを引き起こす要因となり、打撃を大きく崩すリスクもある。だが、大谷の考えは違う。「本当にトップの選手でも、もっともっと良くなるために毎日、毎日練習している。(打撃フォームが)目に見えて変わっているのでそう言われることもあると思うけど、毎日、毎日そうやって工夫していければ」と言い切る。

2月25日(日本時間26日)に行われたエンゼルス―レッズのオープン戦。「4番・DH」で今オープン戦初出場を果たした大谷は1、3打席目は右足を上げる新フォーム、2打席目は昨季までのノーステップ気味の打ち方を試した。「さすがにシーズン中はそんなにコロコロは変えない」と前置きした上で、「どちらが良いのかではなくて、どっちもやっていく中でいろいろ気付くこともあるんじゃないかなと思う。(右)足を上げながら打ちにいって違う感覚の時もありますし、それはいろいろやっていい」と語った。大谷は自分自身の実体験こそが本当の価値、感覚だという考えを持つ。打撃に限らず、とにかく試すことで自らを磨き上げることに集中していると言える。

迷い、悩む姿は進化の過程だ。5月中旬の投手復帰が注目されるが、打撃の進化も大いに注目して見ていきたい。

PICK UP

STORY 連載

MAGAZINE 最新号

2024年9月号

人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む

最新号を見る

定期購読はこちら

バックナンバー一覧

MAGAZINE 最新号

2024年9月号

人生の楽しみ上手が集う島 沖縄に住む

仕事に遊びに一切妥協できない男たちが、人生を謳歌するためのライフスタイル誌『ゲーテ9月号』が7月25日に発売となる。今回の特集は“沖縄”。“住むための沖縄”を堪能している人のライフスタイルに迫る。表紙を飾るのはバスケットボール男子日本代表・AKATSUKI JAPANの富樫勇樹選手と、河村勇輝選手。パリ五輪を直近に控えたふたりが意気込みを語った。

最新号を購入する

電子版も発売中!

バックナンバー一覧

SALON MEMBER ゲーテサロン

会員登録をすると、エクスクルーシブなイベントの数々や、スペシャルなプレゼント情報へアクセスが可能に。会員の皆様に、非日常な体験ができる機会をご提供します。

SALON MEMBERになる