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2019.12.06

水原通訳という相性抜群の”右腕”の存在【実践的行動学⑤】

幾多の試練を乗り越えながら、着実にスーパースターへの階段を上り続けているメジャーリーガー・大谷翔平。彼がアメリカ全土でも絶大なる人気を誇る理由は、その実力だけが要因ではない。ビジネスパーソンが見習うべき、大谷の実践的行動学とは? 日本ハム時代から”大谷番”として現場で取材するスポーツニッポン柳原直之記者が解き明かす。

大谷の活躍の”陰の功労者”

ベンチ内を映すTV中継で度々その姿が映し出される。エンゼルス・大谷の通訳を務める水原一平氏をご存じの方は多いだろう。通訳の本業はもちろん、キャッチボール相手や大谷の運転手役も務め、左膝手術明けで体の自由が利かない今秋のリハビリ中は買い物、食事の注文(Uber Eats)など私生活もサポートした。

ともに2013年から日本ハムに在籍した”同期”。だが、水原通訳はレアード(現ロッテ)、メンドーサなど外国出身選手とともにいることが多く、大谷と一緒に話している場面を見かけたことはそう多くなかったと記憶している。ただ、メジャー移籍後に通訳を務めることになった経緯について水原通訳に尋ねると「個人的に話があって、はっきり(メジャー挑戦が)決まる前から決まっていました。けっこう前ですね」という。信頼関係はこの時から徐々に育まれていたのだ。

Licensed by Getty Images

その橋渡し役となったのが前述のメンドーサだった。「翔平のロッカーがメンディー(メンドーサ)の隣で球場ではちょろちょろ話していました」と水原通訳。2014~’17年途中まで日本ハムに在籍したメキシコ出身の右腕は陽気で心優しく、母国語はスペイン語だがメジャー経験が豊富で英語も堪能だった。

大谷はグラウンドでよくメンドーサと冗談を言って、笑い合っていた。メジャー移籍後も、メンドーサから水原通訳に「大谷は大丈夫か?」とメールがよく届いたという。今夏には妻や2人の子どもとともにエンゼルスタジアムに試合観戦に訪れるほど大谷のことを気にかけてくれていた。

メジャー1年目のキャンプ初日。大谷は米メディアから水原通訳を選んだ理由について問われると「5年間一緒にファイターズでやってきて、僕自身も信頼してますし、そういう方にやってもらえるっていうのはすごく僕にとっても心強いんじゃないかなと思います」と答えている。

大谷の活躍の”陰の功労者”は言うまでもなく水原通訳。信頼できるパートナーの存在は精神的にも大谷の支えになった。ちなみに水原通訳は穏やかで謙虚な人柄でチームではいじられ役。イタズラ好きな大谷との相性もばっちりでクラブハウスはいつも和やかな空気に包まれている。

TEXT=柳原直之

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