師匠か、恩師か、はたまた一生のライバルか。相思相愛ならぬ「相師相愛」ともいえるふたりの姿をご紹介。第19回は、地域愛でつながった両人。
根岸 秋男が語る、村井 満
地域社会に貢献したいという想いから、Jリーグとパートナー契約を結びました。村井さんとはパートナー契約の記者会見で初めてお会いしましたが、とても誠実で、この人は本音で話せる人だなと思いましたね。明治安田生命が目指すのは、「人に一番やさしい生命保険会社」。単に看板をだすだけのパートナーになるつもりはありませんでした。私たちは地域に生かされている会社。従業員も家族もお客様も参加して、地域を元気にするパートナーシップを組みたかった。そんな異端の想いを受け止めてもらえる人だと思いましたし、実際そうでした。
チェアマンになられて3年。いろんな刺激を自分から受けに行って毎年、進化されていますよね。そうした姿は、私はとても好きです。もっといろんな話をたくさんしたい。
家族ぐるみのお付き合いになりましたが、気づけば妻たちだけで食事をすることもあるようです(笑)。来年はぜひ、海外リーグの試合観戦を一緒にしたいですね。
(これより、WEB限定テキストです)
スポーツを観るのは、大好きなんです。私は理系ですが、スポーツには論理では決して割り切れない不思議な感動があります。普段から、いろいろなスポーツを観戦しますし、スポーツ全般が好きですね。観る専門なんですが(笑)。
そして村井さんがJリーグで今、進められているのは、デジタルの活用など、スポーツを科学しようという取り組みです。「情」から「理」へ、という動きですね。今までの常識を破っていかなければいけない仕事ですが、いろいろな挑戦は長期的な目で見た時、間違いなくJリーグの発展につながっていくと思います。
村井 満が語る、根岸 秋男
共通点が多くてびっくりしました。幼少期を過ごした地域や、自宅もすぐ近くだったり。パートナー契約締結後には、何組かの家族で友の会と称して一緒にご飯を食べたりするようにもなって。私はみんなでワイワイやるのが好きなんです。ただ、会うとやっぱり最後はこれからのサッカーをどうするか、という本音の話になるんですけど(笑)。
明治安田生命さんは、お客様もお誘いして年間25万人を超える規模で観戦いただいたり、サッカー教室の展開やファンの観戦用アプリを共同開発したり。こうしたパートナーシップは、世界でも類がないと思います。タッグを組んだ時から、地域を、日本を盛り上げようと本気で考えている。
視座が高いんです。日本の地域社会をこうしたい、日本をもっと活性化したい、という大きな世界観がある。健康、教育、街づくり、国際交流などの取り組みも進められるはず。力を合わせて、いろんな挑戦をしていきたいですね。
(これより、WEB限定テキストです)
もうひとつ驚かされるのが、理系出身で数学のプロ中のプロが、スポーツの感動について熱く語られることの素敵さです。合理の世界、客観的視野で仕事をしている人ですから、感動のようなものはま反対にあるのかと思いきやそうではない。「理」だけでなく「情」も理解されているところにすごみを感じます。
チェアマンになって、難しい意思決定が幾度もありました。根岸さんは、Jリーグのためになると本気で信じているなら支持します、と。嬉しい言葉でした。Jリーグの発展と成功を通じて、恩返しをしていきたいです。
明治安田生命保険相互会社 取締役代表執行役社長 根岸 秋男(左)
1958年生まれ。早稲田大学理工学部卒。81年明治生命保険入社。滋賀支社長、企画部長、執行役営業企画部長、常務執行役などを経て2013年より現職。
Jリーグ チェアマン 村井 満(右)
1959年生まれ。早稲田大学法学部卒。83年リクルート入社。本社執行役員、リクルートエージェント社長、香港法人社長などを経て2014年より現職。