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TRAVEL

2022.06.17

世界的に注目される”アートの島”、瀬戸内海・直島の「直島旅館 ろ霞」

旅は、日常を離れた視点から、自分を俯瞰する機会をくれる。今季も各地に次々とオープンする個性派ホテル。そこには、脳内をリセットし、クリエイティヴな思考が刺激される、極上の非日常空間がある。ホテルを追いかけ世界中を駆け巡るホテルジャーナリスト・せきねきょうこが、リーダーたちのための最新リゾートを厳選する。【特集「旅して、遊ぶ」】

直島旅館 ろ霞

玄関から宿泊棟まで続くランドスケープを考えた庭園。今後は植栽も増えていくという。夜はライトアップされ、名和晃平氏の作品が浮かび上がる。

美術館のような旅館でアートな時を過ごす

瀬戸内海に浮かぶ直島は「アートの島」として、今や世界的に注目される名所である。宮浦港で観光客を迎える草間彌生氏の作品「赤かぼちゃ」や、それ自体がアート作品といえる建築家・安藤忠雄氏設計の「地中美術館」などが、島中に点在。古き懐かしい街並みと調和して、独特の世界観を生みだしている。

そんな直島に、2022年4月、「直島旅館 ろ霞」が開業した。オーナーは、岡山県美作市の老舗旅館「季譜の里」4代目の佐々木慎太郎氏。大学卒業後、33ヵ国をめぐり、その土地ならではの名所や遺産、美食、ライフスタイルを体感したという。

客室の半露天風呂

客室の半露天風呂。庭に面したガラス戸を開けると、目の前は緑の丘で、郷の清々しい空気を満喫できる。

「ご縁があって、直島に旅館をつくると決めた時、この地の気候風土や豊富な地の食材などを生かした“おもてなしの旅館”を建て、国内外の観光客を迎えたいと思いました」と話す。

そして、佐々木氏が言う「おもてなし」の最たるものが、館内のいたる所に飾られる若手現代作家によるアート作品である。玄関から入ってすぐの庭園には、名和晃平氏のオブジェ、エントランスやレストランにも品川亮氏など若手のアート作品が展示され、まるで美術館を訪ねたような気分になるのだ。

四季花鳥図

バースペースに飾られる品川亮氏の「四季花鳥図」。今後もさまざまな作品を展示していくという。

「瀬戸内国際芸術祭の会場でもある直島には、海外からも多くの美術関係者や観光客が来訪されます。国内外の方々が、ここでアート作品に出合い、またお互いに交流していただける場になれば」

旅館スタイルの客室は、無垢の木材や土壁を多用した和モダンなオールスイート。玄関の障子を開けると、ほっと落ち着く空間へと誘われる。デラックススイートは、部屋に入ってすぐが畳のベッドルーム、その奥にコンテンポラリーなリビングがあり、一番奥に庭に面した広々とした露天風呂がある、暮らしを意識した造り。

左上・右上・右下:会席と寿司をおりまぜた夕食の一例。この日のお椀は、油目葛打ちと透かし大根に蕨や木の芽を添えた季節感たっぷりのもの。ここでしか食べられない「変わり寿司」や鮪のにぎりなども絶品。なぎビーフのステーキも登場する全12品。素材の味をじっくり味わえる。左下:体調などに合わせて選べる薬酒も自家製。キッチンスペースにジャーが並ぶ。

これに加えて、プレミアムスイート、ろ霞スイートと3タイプあり、家族旅行など目的によって選べる。ベッドルーム等にも、現代アートが飾られるほか、さり気なく置かれた花入れなど調度も美しい。客室に飾られる絵画は、気に入れば購入することも可能だというから新しい。

五感で楽しめる工夫をこらした夕食は、京都で修業を積んだ料理人が仕立てる会席と寿司をおりまぜたコース。たっぷりと養分を摂って育つ瀬戸内の魚をはじめ、地の野菜、岡山県奈義町のなぎビーフといった豊かな食材を用いた料理が次々に登場する。

キッチンスペース

ガラス張りのレストランスペース。アート作品が照らしだされ、現代美術館のよう。

食後は、この旅館のさらなる魅力ともいうべき野外の囲炉裏へ移動。優しい火を中心に宿泊客が集い、お茶を楽しめる。

「アートを愛する人たちが、国を超えてここで語りあう。そしてまた、そこから新たな何かが生まれる。そんな場になっていくでしょう」と佐々木氏。

レセプション棟と客室棟の間にある囲炉裏

レセプション棟と客室棟の間にある囲炉裏。中央に茶釜が据えられ、日本全国から佐々木氏がセレクトした日本茶を淹れてくれる。炎の揺らぎとお茶の美味しさに癒やされる時間だ。

今後は、別棟の旅館をはじめ、ギャラリーや作家が滞在できるレジデンスなども建設していく予定だ。国際芸術祭とともに、直島の新たなアートの名所となるに違いない。

 

ろ霞スイート

ろ霞スイートは、106m2、5名まで宿泊できる。(会席コースプランはひとり¥60,920~)

Naoshima Ryokan ROKA
住所:香川県香川郡直島町1234
客室数:11室
料金:¥100,000〜(1室あたり、朝食つき)

【特集「旅して、遊ぶ」】

TEXT=中井シノブ

PHOTOGRAPH=福森クニヒロ

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