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TRAVEL

2020.09.02

奥日光の自然と調和する「ザ・リッツ・カールトン日光」【ゲーテ旅特集2020】

三密を避けて、家族や大切な人とゆったりと籠もる。そんな隠れ家のような“非密”のホテルや宿は、新しい旅のスタンダードとなるのではないか。そんな、いつか行きたい“NO密”かつ“濃蜜”なニッポンならではのエクスクルーシブな旅、#stayhotelの愉しみ方を提案する――。

リッツカールトン日光

疲れた心身を解きほぐす温泉ステイ

風光明媚でありながら、急なカーブで来る者を挑発する。日光いろは坂を抜けると目に飛びこんでくるのが「ザ・リッツ・カールトン日光」だ。中禅寺湖と男体山を目の前に望み、時に山々の間を縫うようにして流れこむ深い霧に包まれる。

かつて「レークサイドホテル」があったこの地に7月開業。新しいホテルの玄関では、当時の歴史を知る巨木に迎えられる。

ルームチェックインができるのも嬉しい。籠もって仕事に集中したいなら、大谷川の清流と男体山を望む「マウンテン棟」、リゾート気分に浸るなら、窓一面に中禅寺湖が広がる「メイン棟」か「レイク棟」、己のコンディションと目的別に寝床を選びたい。

客室「ザ・リッツ・カールトン スイート」からは中禅寺湖を一望。

美しい空気と景観もさることながら、この旅の目的のひとつはザ・リッツ・カールトン世界初の温泉だ。日光湯本温泉から引いた硫黄の香りが煙る湯は、疲労回復はもちろんのこと、美肌効果があるといわれている。

外気に触れると白濁し、露天と内湯で色が違うのも目に楽しい。リッツに宿泊していながら、室内に用意された下駄をカラカラ鳴らすのも新鮮だ。

久々に芯から温まった身体。部屋やロビーに飾られている益子焼や日光彫といった栃木の工芸品を眺めながら、日本料理のメインダイニングへ到着すると栃木県産食材の数々が待っている。

霧で幻想的に煙る中禅寺湖越しの男体山を、付近のスポットから望むことができる。

落ちついたムードのロビーラウンジ。奥の赤いアートワークは彫刻家・田中信太郎氏の作。

落ちついたムードのロビーラウンジ。奥の赤いアートワークは彫刻家・田中信太郎氏の作。

スイート

「ザ・リッツ・カールトン スイート」には日光彫、益子焼のアートなどがあしらわれ、プライベートスパなども完備。

「レークハウス」は、中禅寺湖畔の動植物を表現したアートで彩られる。

「レークハウス」では、温かい暖炉も完備。

会席では、「海老原ファーム」の野菜や「日光大滝サーモン」の昆布締めなどを使った日光名物の湯波を使った先付けが。

カフェレストラン「レークハウス」の足利マール牛「ステーキサンドウィッチ」。

寿司カウンター。ほかに、鉄板焼きカウンターや会席を提供するメインダイニングも。

ホテル独自の餌で育てられた黒毛和牛や川魚も嬉しいが、驚くべきは、濃く力強い味わいの栃木野菜だ。大量生産をしないため、限られた数しか卸せない「海老原ファーム」の野菜は、水やりを制限することで、根を必死に伸ばし、強く濃い味わいになるという。

厳しい環境に生きれば、野菜も人も味わい深くなるものなのかもしれない。たとえ、それが今の時代と逆行していようとも……。そんなことを考えながら、「ザ・バー」でグラスを傾ける。ラウンジの奥にあるこのバーでは、国内外120種類のウイスキーが揃えられ、地元の「四代目徳次郎」から取り寄せた天然氷とともに味わえる。冬に1、2回しか収穫できないこの氷が、ウイスキーの中で溶けていく様子を眺めるのも贅沢だ。

日光には初めて来たわけではない。なのに、この自然と文化の深さをしっかりと味わったことはなかった。いつか海外の仲間が日本にやって来られるようになったら、この場所を教えよう。今は、この地の魅力に、彼らより先に気づけたことを、幸運だったと思うことにする。

ザ・リッツ・カールトン日光
住所:栃木県日光市中宮祠2482
TEL:0288-25-6666
客室数:94室
料金:¥80,000~(1室あたり、税サ別 ※時期により変動あり)
施設:スパ、レストラン、バー、温泉大浴場ほか
詳細はこちら
※1室あたりの料金は、2名1室利用時を基本としています。

TEXT=安井桃子

PHOTOGRAPH=鈴木拓也

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