35歳・英語力ゼロなのに、会社を辞めていきなり渡英した元編集者。「その英語力でよく来たね(笑)」と笑われて2年後、英語力未だ0.5であえなく帰国。だけど日本にいたって、きっともっと英語は覚えられる! 下手でもいいじゃない、やろうと決めたんだもの。英語力ゼロレッスン「人のEnglishを笑うな」第104回!
あなたの部署には何人go ahead personがいる?
日本語英語問わず、人と会話をしていると、喋り出しがどうしても相手と重なってしまうことがあると思います。特に私は初めての人とのミーティングなんかでは、相手の間合いがわからず、よく喋り出しがかぶって「ああ、すみません、どうぞどうぞ」となりがちです。
英語の場合は、いつも勇気を振り絞って喋り出しているのですが、相手とかぶってしまうと、この「ああ、すみません、どうぞどうぞ」すらも言えず、強行突破で話し続けるしかありませんでした。
しかし、このフレーズを見つけて以来、このような事態もこわくなくなりました。
Please go ahead.
知らない人とたまたまお店に入るタイミングが一緒になった時なんかは、ドアを開けて「お先にどうぞ」という意味でgo aheadを使いますが、「喋り出しがかぶった」状況も、考えればこれとよく似た状態なので、同じように使えるのです。
「あなたの後で」という意味でAfter youも丁寧な言い方かと思います。
以来、go aheadを「お先にどうぞ」の意味で乱用していましたが、先日こんなフレーズを見つけました。
So there is a lack of encouragement to the go-ahead person who wants to start up something new in his own locality.
(地元で新しくなにかを始めようというgo aheadな人への支援が足りていない)
go aheadがpersonを説明する形容詞として使われているようです。
これは「新しいメソッドを使うことに、積極的な人」とか「志がある人」というような意味になるそうです。
go aheadの本来の意味は「(許可を得て)何かを始める」ということなので、「何かを始めた、先見の明がある人」のようなイメージになるということです。
フレーズのイメージを理解していたら、もしかしたら初見でもなんとなく意味を予想できたかもしれません。
失礼じゃないNOの言い方
語彙力がなく話しかけられてもYesかNoしか言えない私です。
Yesはともかく、返事が“No”ひとことだととても失礼な言い方になるのは、英語力0.5でも理解できるのですが、他になんて言っていいかわかりません。
そんな時に、教えてもらったのがこの言葉です。
Not really
確かに、映画などを見ているとすごくよく出てきます。
Noを少しマイルドにした言い方のようで
例えば
Do you want to come to the movie with us?
(一緒に映画見に行かない?)
と言われて、行きたくない時。
Not really. I think I'll just stay in and read.
(いや、いいや。家で読書しているよ)
というように答えられます。
確かに“No. I think I'll just stay in and read.”だと「いやだ、家で寝てたい!」とすごく拒絶している感じですが、
Not reallyになっただけで、やんわりとした印象になりました。
ただ、初めてこの言葉を実際の会話で聞いた時、「Not really? 本当じゃ、ないってこと? 行くの行かないの?」と混乱したのも覚えています。
他にも
Did you enjoy your holiday?(休暇は楽しかった?)
と聞かれて、でかけた先では渋滞に巻き込まれ、そのあとも体調を崩し、寝込んでいた、なんて時は
Not really(そうでもない)
と答えるのも、自然な流れです。
日頃よく使う“No”の表現。日本語と同じで、バリエーションがいくつかあるようなので、これからも覚えて、断り上手になりたいと思います。
Illustration=Norio