GOLF

2026.10.07

世界のトッププロが横浜に集結。ベイカレントクラシックで注目、ウィンダム・クラークの素早いバックスイングはアマチュアにも有効なのか?

PGAツアー唯一の日本開催大会「ベイカレントクラシック」が、2026年10月8日から11日まで横浜カントリークラブで開催される。世界のトッププロが集結するなか、注目したいのが今季3勝を挙げた全米オープン王者、ウィンダム・クラークだ。豪快な飛距離を生むバックスイングには、アマチュアにも参考になるポイントがある。飛距離アップにつながるドリルを動画とともに紹介。吉田洋一郎コーチによる最新ゴルフレッスン番外編。

吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン番外編/世界のトッププロが横浜に集結。ベイカレントクラシックで注目、ウィンダム・クラークの飛距離を生むバックスイング

昨年はシャウフェレが逆転優勝。選手それぞれの「戦う理由」に注目

​2025年の大会では、ザンダー・シャウフェレが最終日に見事な逆転劇を演じた。3日目を終えた時点で首位タイにつけると、最終日に7アンダーの猛チャージ。安定したショットと攻撃的なプレーでスコアを伸ばし、最後は2位に1打差をつけて優勝を飾った。

一方、日本勢として存在感を示したのが金谷拓実だった。最終ラウンドで62をマークして4位タイまで浮上し、その後のシード獲得にもつながる重要な試合となった。

今大会は、プレーオフ終了後に行われる8試合で構成される「フェデックスカップ・フォール(以下フォール)」の一戦に位置付けられている。

プレーオフ終了時点で51位以下の選手がフォールでポイントを獲得し、翌シーズンの出場資格や優先順位を決める戦いが繰り広げられる。「誰が優勝するか」だけではなく、「それぞれの選手が何を懸けて戦っているのか」に注目すると、さらに面白くなる。

特に注目したいのは、ランキング71位以下で来季のツアー出場資格を争う選手たちだ。フォール終了時点で100位以内に入るとフルシードを確保できるため、2027年シーズンに向けて重要な戦いとなる。

一方、ランキング51位から70位の選手たちは、すでに翌シーズンの出場資格を確保しているが、ここで注目したいのが「Aon Next 10」だ。

フォール終了時点で51位から60位に入った10人には、翌年序盤のシグネチャーイベント2試合への出場資格が与えられる。さらに、71位以下の選手にも、フォールでポイントを積み上げてこの10枠に入るチャンスがある。

つまり、この位置にいる選手にとってはもちろん、ランキング下位の選手にとっても、フォールの結果次第でより大きな舞台への出場機会を得られる重要な戦いになる。

そして、すでにランキング50位以内で2027年シーズンの出場資格を確保している選手にとっては、状況が少し違う。長いシーズンを戦ってきたトップ選手にとって、この時期は来季に向けてコンディションを整える意味合いもあるなど、出場する理由は選手によってさまざまだ。選手それぞれが異なる目的を持って大会に臨んでいることも、ベイカレントクラシックを楽しむポイントになる。

全米オープン王者ウィンダム・クラークが横浜へ

今回、特に注目したい選手が、​2​026年シーズン全米オープンで自身2度目のメジャータイトルを獲得し、プレーオフのBMW選手権を含めて今季3勝を挙げたウィンダム・クラークだ。

クラークは2023年に全米オープンでメジャー初制覇を果たしたが、2025年はトップ10が2回にとどまり、フェデックスカップランキングを65位で終えるなど、苦しいシーズンを送った。飛距離を武器とする一方で、アイアンショットがスコアにつながらない場面が目立っていた。実際、2025年のグリーンを狙うショットの指標であるSGアプローチ・ザ・グリーンはツアー154位まで落ちていた。

だが、​2025年のベイカレントクラシックの頃から新コーチのパット・コイナーの指導を受けるなかで左へのミスが減り、2026年はSGアプローチ・ザ・グリーンが22位まで改善した。

クラーク最大の武器である飛距離も健在で、今季の平均飛距離は313.3ヤード(30位)を記録している。もともと飛距離に定評のあるクラークにアイアンショットの改善が加わったことで、持ち味をより生かせるようになったことが、2026年の躍進につながっていると考えられる。

​2025年のベイカレントクラシックでは48位タイに終わったクラークだが、2026年は昨年とは違った状態で横浜に戻ってくる。今季3勝を挙げたクラークの進化を確認するうえでも、興味深い一戦になりそうだ。

※スタッツはすべて​2026年10月1日時点

クラークの豪快な飛距離を生むスイングに学ぶ

ウィンダム・クラークの武器といえば、豪快な飛距離だ。その飛距離を生み出しているのが、スピード感のあるバックスイングと、トップから切り返しにかけての「反動」を使った動きだ。

クラークはテークバックでクラブを素早く上げ、その勢いを利用してトップへ入り、シャフトをしならせながら切り返している。単に速く振り上げているのではなく、体の動きや地面から生み出した力をクラブの勢いにつなげていることがポイントだ。

アマチュアゴルファーも、クラークのように速くクラブを上げるために、右足を踏み込んでからクラブを上げ、シャフトの反動を使う動作を身につけるドリルを行ってみてほしい。

飛距離を伸ばしたいゴルファーにとって、参考になるポイントが詰まったスイングだ。試合会場やテレビでもチェックしてみてほしい。

動画で解説|ウィンダム・クラークに学ぶ、シャフトをしならせる方法

◼️吉田洋一郎/Hiroichiro Yoshida
1978年北海道生まれ。ゴルフスイングコンサルタント。世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベター氏を2度にわたって日本へ招聘し、一流のレッスンメソッドを直接学ぶ。『PGAツアー 超一流たちのティーチング革命』など著書多数。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=AP/アフロ

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