日本市場でも人気の高いジープ・ラングラーに、PHEVが搭載されたモデル「4Xe(フォー・バイ・イー)」が2021年から北米および欧州市場で販売され人気を博している。この環境モデルは日本でも年内の発売を予定。「グランドチェロキー4Xe」に続き、米テキサス州にて試乗のチャンスがあったので試乗インプレッションをお届けする!
アスファルト・ジャングルもお任せの汎用性
ラングラーのPHEVバージョンは最高出力272馬力、最大トルク400Nmを発生する2リッター4気筒ターボ・エンジンと、最大145馬力と245Nmを発生する電気モーターが組み合わされ、システム出力は380馬力、同じく最大トルク637Nmを発生する。そして0-100km/hを6.4秒で加速、最高速度は156km/hに達する。またリアシートの下に搭載されるエネルギー容量17kWhのリチウムイオン電池によって、25マイル/約34kmのゼロエミッション走行を可能にしている。
エクステリア・デザインは大きな変化はなく、トーイングヒッチなど各所に電気(エレクトリック)を象徴するブルーのアイキャッチャーが見られるだけだ。
試乗車はラングラーのトップモデルであるルビコンで、ブルーのボディカラーは市街地では目立つことこの上ない。さらに地上高27.4cmに加え、フロアから座面まで30cmのシートに腰掛けると、まるで展望台のように視界が目前に広がる。これに加えて見きりのいい角ばったボディは、小柄なドライバーでも混雑した市街地での取り回しを楽なものにしている。
ステアリング左に並んだドライブモード・スイッチは「エレクトリック」「ハイブリッド」そして「eセーブ」で、まずはEVモードを選択してスタート。このモードではアクセル・ペダルを離すと最大0.25Gまでのブレーキング回生効果が働き、いわゆるワンペダル・ドライブも可能だ。シャーシ・セッティングはオフロードでの安定性を考慮して相変わらず固め、前後のリジッド・サスペンションのために荒れた路面ではボディはけっこう揺すられ、ショックもやや大きい。
ハイウェイで見せた逞しい加速力
一方、ハイウェイではスムースなドライブが待っていた。ハイブリッド・モードに切り替えると8速オートマチックを介した電気モーターとICEの協調で454kgの電池重量にも関わらず、逞しい加速を見せる。また法定速度70マイル/時(約112km/h)で軽快なツーリングも可能だった。
オフロード気分も味わおうと、ハイウェイを下りて採石場へ続く未舗装路へ入るが、大型トラックによる深い轍にも関わらず、余裕のある地上高とアプローチ/デパーチャー・アングルのお陰で難なくクリア。さらに、オンデマンド・フルタイム4WD「セレック・トラック」は素晴らしいトラクションで、スリッピーな坂道も難なく乗り越えることができた。
卓越したオフロード性能に加えて、環境性能まで手に入れたラングラー4Xeはアスファルト・ジャングルへも気後れすることなく乗り込んで行くことが可能な、魅力的でユニークな存在となるだろう。
ジープ ラングラー 4Xe
ボディサイズ:全長4882×全幅1894×全高1894mm
ホイールベース:3008mm
車両重量:2313kg
駆動方式:4WD
総排気量:1995cc
エンジン最高出力:272hp/5250rpm
エンジン最大トルク:400Nm/3000rpm
モーター最高出力:145ps
モーター最大トルク:245Nm
バッテリー容量:17.3kWh
トランスミッション:8速オートマチック
価格:未定
問い合わせ
ジープフリーコール TEL:0120-712-812