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2024.06.11

「でも…」と逆接する、指示がブレる上司に効果抜群! 脳科学的「捨て玉」作戦とは

会社に行きたくない、集中力が続かない、ついお酒を飲みすぎてしまう……。こうしたお悩みを脳科学と臨床心理学で解決してくれるのが、テレビでもおなじみ、篠原菊紀先生。篠原先生の著書『「しなやか脳」でストレスを消す技術』から、不安やストレスの多い今だからこそ身につけたい、「しなやか脳」になるためのノウハウをご紹介します。

上司のしゃべり方、特に接続語の使い方をチェック

朝令暮改は当たり前、指示がコロコロ変わる上司がいる。企画やアイデアを提案しても必ず否定されるし……。こんな上司とどう付き合っていけばいいのか?

なるほど。それはお困りですね。上司の指示に合わせて一生懸命やっても否定されっぱなしでは正直ぶち切れますよね。そんなときは、まず――、上司のしゃべり方、特に接続語の使い方を観察する。

「でも」「だけど」「しかし」「ていうか」など逆接の接続語が多いようなら要注意です。

接続語ばかりではなく、文と文のつながり方、誰かの話を聞いた後に言っている内容が、前の話を受けて順接する形でつないでいるのか、むしろ否定して逆接的につないでいるのか観察しましょう。そして――、上司の言葉の接続語が、「逆接型」なら直球勝負を避ける。

企画やアイデアを提案しても必ず否定される場合、その上司は恐らく逆接型です。

何でも否定してかかるのは一種の脳の癖です。本人の意図というより、勝手に脳が逆接してしまうのです。逆接の接続語が浮かんでしまうのです。逆の内容を話したくなってしまうのです。

だからどんな優れた提案でも、「だが……」とつないでしまう。言葉がそう出てしまうばかりではなく、脳もまずは問題点を探してしまう。ならば、直球勝負、こちらの考えをストレートに伝える提案は、無駄な一球です。必ず、「しかし」「だけど」と打ち返されてしまいます。それは上司が悪いとかではなく、そういう彼の脳の癖、個性

ならば、わたしたちもその癖への対応を学びましょう。いつまで愚痴っていてもらちが明きませんから。

逆接型への対応の基本は、捨て玉誘い玉です。これはと思う提案があるのなら、それは温存。捨て玉にひとつ、次善の策を提案してみます

すると「しかし、ここが……」と返してくれるはず。そしてそこはあなたの最善策では十分検討済みのはずですから、否定に否定を重ねてもらいながら、最善策に誘導します。このとき使えるのが、そのままの打ち返し。「だが、ここは……」と言われたら、「なるほど、ここをこうですね?」と返します。するとさらに「いや、ここをこういう風に……」となるはず。

そこで、さらに「では、ここをこうします」とすれば、「しかし、ここは……」と否定の否定が始まるはず。多少手間はかかりますが、もしあなたの最善策が本当に最善策なら、きっとその案に近づき、収束していくはずです。

もしくは誘導しているうちに、あなたが考えていた最善策の問題点が、あなたに見えてくることもあるでしょう。すると案はレベルアップし、逆接型上司もなかなかのものだと思えるはず。それがあなたの上司がブレまくるにもかかわらず、その地位にいるひとつの理由。「逆接型上司」にも、それなりの意味や価値があるのです。それも相当重要な。

この記事は幻冬舎plusからの転載です。
連載:「しなやか脳」でストレスを消す技術
篠原菊紀

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