2022年も高級ウォッチブランドから続々と届く新作情報。その中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる”活きのいい”モデルを厳選する連載「意欲的新作ウォッチ」! 第116回は、カルティエの「サントス デュモン」を取り上げる。【過去の連載記事】

Iris Velghe © Cartier
絶妙な色使いでエレガンスを高めた「サントス」の2022年新作
1904年、カルティエの3代目当主ルイ・カルティエは、友人であるブラジル人飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために腕時計を創作した。これよりも前から女性用の装身具としての腕時計が存在していたこと、あるいは懐中時計を革ベルトを取り付けて腕に巻いた例もあるが、後に「サントス」と呼ばれるこのモデルこそが今日の腕時計の源流を築き上げた1本だという説が有力である。

1912年カルティエが製作した初期の「サントス」。
Vincent Wulveryck, Collection Cartier © Cartier
「サントス」の伝統的なデザインコードは現代のコレクションにも受け継がれている。2018年に誕生した「サントス デュモン」もそのひとつ。先ごろ行われた「ウォッチズ & ワンダーズ ジュネーブ 2022」では、プラチナにはボルドー、18Kピンクゴールドにはベージュ、ステンレススチールにはブラックと、それぞれ異なるカラーのラッカー仕上げを施した3つの限定モデルが発表された。

サントス デュモン
世界150本限定、手巻き、Ptケース、縦43.5×横31.4mm。¥2,336,400(予価) © Cartier

サントス デュモン
世界250本限定、手巻き、18KPGケース、縦43.5☓横31.4mm。¥1,755,600(予価) © Cartier

サントス デュモン
手巻き、SSケース、縦43.5☓横31.4mm。¥748,000(予価) © Cartier
カルティエの精妙な技術が光るラッカー仕上げの質感はクラフトマンシップの賜物だ。表面にラッカーを薄く塗り、手作業でのポリッシュをすることによって完成する半透明のラッカーは、ケースと完璧に調和することでダイヤルにさらなる輝きや奥行きを与えている。
ラッカー仕上げによる洗練された色使いは「サントス デュモン」の特徴のひとつである厚さ7.3mmの薄型ケースとの親和性が高い。搭載された自社製の手巻きムーブメントCal.430 MCは腕時計としての完成度を高めるためにも欠かせない。
現代的なスタイリングで生まれ変わったカルティエのアイコンウォッチは、腕元を上品に飾れる注目の1本として覚えておきたい。
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カルティエ カスタマー サービスセンター TEL:0120-301-757