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2022.01.10

【オカダ・カズチカ】「コロナ禍のトレーニングと食事」──新刊『「リング」に立つための基本作法』Vol.11

2022年に創立50周年を迎える新日本プロレス。団体を牽引するプロレスラー、レインメーカーことオカダ・カズチカが自身のポリシーやプライベートを綴った『「リング」に立つための基本作法』が発売中。そのなかから一部を抜粋して紹介する。

オカダ・カズチカ氏

緊急事態宣言中に身体を鍛え直した理由

2020年1月、東京ドームでIWGPヘビー級のベルトを奪われ、その後新型コロナウイルスが感染拡大した。

チャンピオンである間は、自分のペースで練習を行えない。コンスタントに防衛戦があり、その都度調整期間を設けなくてはいけないからだ。タイトルマッチの日にベストコンディションに持っていくためには、疲労を取り除かなくてはいけないので、練習量を減らす。精神的にキツいので、なるべくストレスをためないようにしていた。

さらにコロナの感染拡大で、政府が緊急事態宣言を発出し、不要不急の外出自粛が呼びかけられ、プロレスの試合も3ヵ月間開催されなかった。

不謹慎に聞こえるかもしれないが、コロナ禍だからこそ行えることをやらなければいけないと思った。

真っ先に思いついたのが肉体改造だ。

「今こそ成長のチャンス。プラスにとらえて、筋肉をつけよう。逆にここで成長できないと、その程度のレベルの人間になる」

試合がないので、身体を鍛える時間をつくれたのだ。

ただし、緊急事態宣言下では、道場にもジムにも行けない。なので、自宅にあるダンベルやチューブを使って筋トレを行った。

緊急事態宣言の内容が緩和されてジムに行けるようになってからは、有酸素運動もしっかりやった。胸、背中、脚、肩、腕などの大きな筋肉をさらに大きくするために、ウエイトトレーニングにもしっかり励んだ。

食事については、ずっと、あまり制限をしていなかった。僕は甘いお菓子が好き。とくにコンビニで買えるアイスクリームやチョコレート系のスナック菓子には目がなくて、身体が欲するままに食べていた。食べたいということは、身体が必要としているからだ。それに、我慢することによってストレスをためるのは避けたい。ストレスを抱えていては、試合でいい結果を残せないと思っている。

しかし、試合もないのでカロリー計算をしたり、自分に必要なたんぱく質、脂質、炭水化物の量を計ったりして、それが身体にどう影響するかもわかった。

とくに意識したのは脂質。お菓子を欲するままに食べていたときは気にしていなかったが、一日分の脂質量を一つのお菓子で摂っていたことを知ったときは驚いた。

肉体改造という目標を持ってからは、甘いものが欲しくなくなった。ただ、大きな試合で頑張ったときは自分にご褒美をあげたくなるので、そういうときは甘いものを買ってもいいかなと思っている。

そんな生活を続けることで、身体にキレを感じるようになってきた。2021年に入ってからは、動きが格段によくなっていると自覚できた。

それが、G1 CLIMAX 31予選リーグの快進撃につながったと感じている。優勝決定戦では、対戦相手の飯伏さんに勝って優勝することができた。

コロナ禍というマイナス要素を肉体改造というプラスにつなげられたことは大きかった。

 

『「リング」に立つための基本作法』

『「リング」に立つための基本作法』
オカダ・カズチカ
¥1,600 幻冬舎
なぜ強いのか、なぜ特別な存在であり得るのか……。オカダがトップに昇りつめるにあたって、強く意識したこと、自分に課していることを、心と身体、両面から率直に綴る。老若男女、誰もが自らの「リング」に立つためのヒントになる、オカダ流人生の極意の数々。アントニオ猪木や天龍源一郎との遭遇、闘い、教えられたことの記述も興味深い。
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オカダ・カズチカ
1987年愛知県安城市生まれ。15歳のときにウルティモ・ドラゴンが校長を務める闘龍門に入門。16歳でメキシコのアレナ・コリセオにおけるネグロ・ナバーロ戦でデビューを果たす。2007年、新日本プロレスに移籍。11年からはレインメーカーを名乗り、海外修行から凱旋帰国した12年、棚橋弘至を破りIWGP ヘビー級王座を初戴冠。また、G1 CLIMAX に初参戦し、史上最年少の若さで優勝を飾る。14年、2度目のG1制覇。16年、第65代IWGP ヘビー級王座に輝き、その後、史上最多の12回の連続防衛記録を樹立。21年、G1 CLIMAX 3度目の制覇を成し遂げる。得意技は打点の高いドロップキック、脱出困難なマネークリップ、一撃必殺のレインメーカー。191cm、107kg。

TEXT=玉川 竜

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