「リモート会議も休息もできる移動するオフィス」
セダンやリムジンではなく、高級ミニバンに乗る経営者が増えてきた。だが、ここまで凝っている人はそういない。
「内装はすべてオリジナルです。運転席との間に開閉式のパーティションをつけて、タブレットを装備。シートは白のレザーで、会社のブランドカラーの白と黒で統一。ラグジュアリーというより、こだわりを感じさせる空間にしたかったんです」
ヤマノビューティメイトグループ代表の山野幹夫氏が乗るのは、フルオーダーのメルセデス・ベンツVクラス。納車後、改装が完成するまで半年。その費用は「もう1台買えるくらい」だという。
「Vクラスはこれで2台目。とにかく室内が広いのでリラックスできます。自分で使うだけでなく、商談相手に空港からの移動などで乗ってもらうこともあります。クルマの話題で盛り上がることも多く、タクシーやハイヤーだとそうはいきません」
このクルマを気に入った経営者の先輩が、同じ仕様のVクラスをオーダーしたこともあるそう。そして時には移動手段を超えた役割を担うこともある。
「ここをスタジオのように使って、スタッフとリモート会議を行うこともあります。そのためスピーカーにこだわりましたし、タブレットも設置しました。忙しい時、会社に戻らずとも仕事ができるので、時間の節約にもなる。休みたい時は、パーティションを閉めて休息を取ることもあります」
まさに今の時代にふさわしい動くサテライトオフィスだ。
「こういう時代だからこそ、過去の常識に捉われずに変化していくことが大切だと思います。進化していくものだけが生き残る。10年後を見据えて、変えるべきところは大胆に変えていくべきだと思っています」
Mikio Yamano
ヤマノビューティメイトグループ代表取締役会長 兼 社長。1968年東京都生まれ。東急エージェンシー勤務、ニューヨーク大学留学を経て、’99年にヤマノビューティメイトグループ代表就任。祖母は日本の美容のパイオニア、山野愛子氏。著書『琥珀美肌術』『健康で美しくなる琥珀革命』発売中。
YAMANO’S TURNING POINT
31歳 ヤマノビューティメイト代表に就任。琥珀と衝撃的に出合う。
32歳 主力事業のどろんこ美容に並ぶ琥珀美容で、理研との研究を始める。
34歳 『琥珀エキス』入りスキンケア商品を開発。世界初の特許を取得。
48歳 筑波大学発ベンチャー、琥珀で健康長寿社会実現のため、琥珀バイオテクノロジーを起業。