1972年の設立以来、一貫して日本(福井県・鯖江)製の高品質なアイウエアを生み出し続ける「EYEVAN」。その眼鏡をかけた熱き男たちを写真家・操上和美が撮り下ろす連載「男を起動させる眼鏡#19」。
PERSON 19
放送作家・脚本家/小山薫堂
小山薫堂氏と眼鏡の付き合いは学生時代から。若い時分にはクラシカルで存在感のあるウェリントン型を中心に選んでいたという。
「40才を越えたくらいからでしょうか。その日の気分やシーンによってつけ替えるスタイルが確立し、細身のモデルなどを含め、現在は10本くらいをつけ替える眼鏡生活を楽しんでいます」
眼鏡と同様に時計にも独自のこだわりを持つ小山氏。しかし眼鏡は、より親密な存在だと指摘する。
「と言うのも、着け心地において繊細なフィットを要するし、顔にかける物ゆえに表情や印象に大きく関わるところも眼鏡ならでは。また似合う似合わないという問題もあることから、眼鏡の選択は時計よりも複雑な部分があるように感じます」
なかでも小山氏が留意するのは“視るための物”という部分。
「眼鏡は自分とともに“視る”を共有するアイテム。どんな人に出会って、どんな体験をしてきたのか、自分の人生を記憶する特別なものだと思っています。そんなことから自分の身代わりとして遺せる、そんな1本を用意しておきたいと考えるようになったのです」
ゆえに小山氏は“愛され力”のある1本が理想と語る。
「できるだけ心地よく一緒に過ごしたいので、自分にマッチする形であることは当然、素材に至るまで納得できるものがベストです。飽きずに長年愛用できることが、より自分に近い1本に成長させていくためには必要だから」
これらの観点から小山氏がたどり着いたフレームが鼈甲(べっこう)製だ。
「本鼈甲は使いこんでも磨き直すことで味わいが深まることに加え、壊れても継いで修理できるところがポイントです。しかも天然素材ゆえに肌馴染みも抜群。しっとりとした肌触りは樹脂製フレームとは異なり、別格の心地よさが味わえます」
Kundo Koyama
1964年熊本県生まれ。『カノッサの屈辱』『料理の鉄人』『東京ワンダーホテル』『ニューデザインパラダイス』など多くのTV番組を企画。脚本を手がけた映画『おくりびと』では、アカデミー賞外国語映画賞受賞。くまモンの生みの親でもある。
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