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2022.10.03

秀吉の野望が垣間見える、千利休が作庭した露地の庭「大徳寺 黄梅院 直中庭」

京都には知られざる歴史を有する寺や庭も多い。今回ゲーテでは、自らを「石おたく」と称する、庭園デザイナーの烏賀陽百合さんとともに、普段はなかなか拝観できない名庭を巡った。奥深い京都の魅力をご紹介。【特集 京都の秘められしスポット】

大徳寺 黄梅院 直中庭

信長、秀吉、利休など歴史人物にも縁が深い戦国時代の寺

永禄5年(1562年)に、当時28歳だった織田信長が初めて上洛し、父・信秀の菩提を弔うために建立した黄梅庵。信長急逝後は秀吉が改築し、「黄梅院」と名づけた。

「秀吉はこのお寺を自分のものにすることで、信長の後継者は自分であることを示したかったのでしょうね。千利休に依頼して直中庭(じきちゅうてい)をつくるのですが、そこにシンボルマークである瓢簞の形の池をつくらせます。池にかかる石橋は伏見城の遺構です。日本庭園文化が華やかな時代だったことが読み取れます」(烏賀陽さん)

歴史を学ぶなら教科書ではなく寺の庭を見るのが面白く近道だ。

Daitoku-ji Oubai-in Temple Jikityu-tei
住所:京都府京都市北区紫野大徳寺町83-1
TEL:075-231-7015
拝観料:¥800
※秋の特別公開は10月1日~12月11日、予約は電話にて受付 

【特集 京都の秘められしスポット】

TEXT=中井シノブ

PHOTOGRAPH=伊藤 信

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