相互の個性を活かしきってこそ成立する魅力的な独自性
昨今キャンプ界隈では、ガレージブランドが人気だ。キャンプブームが続いた結果、小規模メーカーが多数参入。町工場などが技術力を活かし、続々とブランドを立ち上げている。専業では考えつかない独自性の高さが人気だが、今回紹介する「サイト」もまさにそうだ。
創業40年。金型・金属加工を生業とする大阪の町工場が、今春ローンチさせたデザインプロダクトブランド。その処女作が、ファイヤーピット、つまり焚き火台だ。
中央を円形にくり抜いたステンレスのプレートをミルフィーユ状に重ねた、焚き火台としては実にユニークなデザイン。なんでも、代表の村中良暢(よしのぶ)氏は大学卒業後に渡ったロンドンでアートに触れ、現工場を経営する傍らギャラリーのキュレーターとしても活動しているとか。そのオブジェのような佇まいは、キャンプ用品として以外にグランピングやホテルからの引き合いも多いそう。確かに、このデザインはキャンプ場に限らず映えそうだ。