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GOLF

2020.10.02

ゴルフボールが、ミスを恐れて曲がる悪循環を解消する方法

世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子・吉田洋一郎による、最新ゴルフレッスンコラム112回目。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

吉田洋一郎

ミスを恐れる気持ちがミスを呼ぶ

ティーグランドに立ったとき、ほとんどの人が「ボールをまっすぐ飛ばしたい」と考えるだろう。パー4の場合、1打目でフェアウェイをキープすることはもちろん、その後のセカンドショットでもまっすぐ飛ばしてグリーンに乗せたいと思うはずだ。

しかし、現実はなかなか思い通りにはいかない。ゴルフはどのレベルのプレーヤーでもミスをしてしまうスポーツだ。プロでも年間100%のフェアウェイキープ率を記録することはできないし、アマチュアならラウンドで50%フェアウェイに行けば良いほうだろう。ミスの原因は自分の力不足のこともあるし、風や芝のコンディションなど自分ではどうしようもないこともある。しかし、そうしたミスを受け入れ、そのミスをうまくリカバリーできた人がスコアを伸ばせる。

だから、ミスをしても「それはよくあること」と開き直って、その後の戦略を組み立てることが大切なのだが、アマチュアはドライバーショットが曲がっただけで「もうダメだ」と気落ちしてしまう人が多い。そんな精神状態では、セカンドショットもうまくいくはずがなく、スコアもボロボロになってしまう。

そうなると、「やはりティーショットでミスをしてはいけない」と力が入ってしまい、結局、ドライバーショットでとんでもないミスをしてしまう。ここまでくると、技術以前に考え方の問題となる。

体を無理に止めると飛ばずに曲がる

ミスを恐れているゴルファーは真っ直ぐ打とうと悩めば悩むほど、更にボールが曲がる悪循環に陥る。その結果、「頭をあまり動かさないように」「下半身を固定する」などと曲げないための方法を考え、とにかくまっすぐ打とうとするようになる。ゴルフスイングは再現性が大事で「いつも同じ動きをしなければならない」と言われるが、動かす関節を少なくすれば、たしかに再現性は高まる。パッティングなら頭も下半身も動かさなくていい。しかし、フルスイングではパターのように頭や下半身を動かさずにスイングするというのは体の構造上、無理がある。このようなフォームでは飛距離が犠牲になることはもちろん、体にとって不自然な動きになることでストレスが生じ、ケガの原因にもなる。

プロは飛んで曲がらないボールを打つが、無理に頭や下半身を止めるような体の使い方はしていない。むしろ、現代のスイング理論では、下半身を積極的に使い、それに伴って頭が動くことは許容されている。多くのプロゴルファーがダウンスイングで下半身を踏み込み、インパクトでは地面反力を使ってスイングをしている。この動きを行うと頭はダウンスイングでいったん沈み込み、インパクトで浮き上がるという動きになるのが自然だ。

逆に頭や下半身を動かさないように力を入れて頑張ってしまうと、十分に上半身を回転させることができなくなる。このような制限を行うと、バックスイングでクラブが上がらなくなり、代償動作としてクラブを上げるために腕や手の力を使うようになる。その結果、手でクラブを上げ、手で下ろす「手打ち」になり、クラブがアウトサイドイン軌道になってボールが左から右に曲がるスライスになってしまうのだ。

方向性と飛距離を両立させるためには、下半身と上半身を連動させて動かすことが大切だ。今まで下半身を動かさないように気を付けてきた人は、まずは下半身を意識して動かすことから始めてみよう。足裏やもも裏などを意識して、動きを感じながら素振りをしてみてほしい。慣れてきたら、左のかかとをバックスイングで上げ、ダウンスイングで下ろす「ヒールアップ」をしながら素振りをしてみるといいだろう。最初は不安定な感じがすると思うが、足裏でリズムをとりながらスイングすることで徐々に動きに滑らかさが出てくるだろう。

必要以上に下半身や頭の動きを止めると動きの連動性を損ね、飛距離ロスだけではなく、方向性もロスしてしまう。ボールをまっすぐ飛ばすには、上半身と下半身を連動させることが近道だ。「頭を動かさないように」「下半身を固定しなければ」と考えている人は、一度、スイングに対する考え方を見直してほしい。

TEXT=吉田洋一郎

PHOTOGRAPH=小林 司

COOPERATION=取手桜が丘ゴルフクラブ

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