ワイン好き垂涎のレアものから誰もが知るグラン・ヴァンまで。会食の席で、プライベートで出合ってきたプレミアムなワインは数知れず。そんなワインマニア・藤田晋の魂を揺さ振り、記憶に深く刻まれているという銘柄を一挙に格づけ! 好みにフィットすれば、価格や希少性にかかわらず頻繁に、貪欲に飲む。驚きの日常飲みワイン。
伝統製法を守るアルマン・ルソー、凝縮感が群を抜くシャンベルタン畑、このペアリングは相性抜群。高額ながら随時入手は可能で、「結局、これが一番好きかも」。
約¥370,000(2004年)
エシェゾー エマニュエル・ルジェ【2nd】
「若いヴィンテージでも、すでに目が覚めるほど美味しい」。ブルゴーニュの神様として崇められた亡きアンリ・ジャイエの後継者、エマニュエル・ルジェの銘醸畑物。
約¥110,000(2008年)
ヴォーヌ・ロマネ オー・マルコンソール シルヴァン・カティアール【3rd】
小規模ながら、優れた畑の特色を活かす技に長けている造り手。畑の格付けは一級だが、「飲み頃を迎えると、すぐ隣の特級畑DRCラ・ターシュを超えるかも」。
約¥100,000(2017年)
シャンボール・ミュジニー レ・ザムルーズ ジャック・フレデリック・ミュニエ【4th】
味わいの骨格はシッカリ、しかし全体の印象は優美なワインを産するシャンボール・ミュジニー。「ミュニエなら、2010年代の若いワインも美味」と生産者を指定。
約¥230,000(2017年)
まさにグリオット(サワーチェリー)的な果実味アリ。10年以上寝かせるべき産地のワインだが、タンニンのキメ細かいフーリエなら「今、2017年物が飲める」。
約¥120,000(2017年)
造り手は新進気鋭、自然派のセシル。豊かな酸を落ち着かせるべく、一定期間のセラー熟成は欠かせない。「飲み頃さえ間違えなければ、とんでもなく素晴らしい」。
約¥77,000(2009年)
ジョルジュ・ルーミエは特級畑を複数所有、なかでもボンヌ・マールは区画ごとに土壌組成が違う点を活かした重層的な味わい。「深く吸い込まれるよう」。
約¥250,000(2018年)
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リゼルヴァ ポッジョ・ディ・ソット【8th】
普段は縁のないイタリアワイン。しかし、行きつけのワインバー店主から提供されたこのブルネッロはネットショップで爆買い。「2013年物がすこぶる旨くて」。
約¥54,000(2013年)
ソルデラ カーゼ・バッセ【9th】
サンジョヴェーゼ種100%を貫き、他品種混合を認める地元のワイン団体と袂を分かつほど情熱的な造り手。「好みの味。ボトルデザインと味のイメージが違うけど」。
約¥79,000(2015年)
シャトー・オー・ブリオン【10th】
「5大シャトーのなかで一番好き。比較的早飲みできる」。かつては、第3代アメリカ合衆国大統領のトーマス・ジェファーソンが愛飲していたことでも有名。
約¥52,000(2017年)
※ワインの価格は編集部調べ。「Cellar Watch」(1ドル=約¥110[2021年4月1日時点])と「wine-searcher」、ワイン輸入元の価格などを参考に算出。
Illustration=酒井真織