『北極星 僕たちはどう働くか』が、2026年上半期の売上ランキング入り。エンタメやビジネスの世界において数々の挑戦を仕掛けては新しい世界を見せてくれる人物の筆頭として、常に注目されている西野さん。『北極星』はもちろん、『夢と金』や『革命のファンファーレ』でも書いているように、西野さんは一貫して、お金について子供の時からしっかり勉強するべきだと言っている。実際、芸人仲間の中から犯罪に手を出してしまった人が現れた。今の日本でこれは、誰にとっても他人事ではない――。今回も、音声メディア「voicy」で配信中の「#西野さんの朝礼」から編集してお届けする。(※今回の記事を音声で楽しみたい方はコチラ)
今回は【我が家・杉山裕之さんが万引きで書類送検された件について】というテーマでお話ししたいと思います。
第270回
日本は、数年前に比べると明らかに貧しくなった、実質賃金が下がったわけで、この貧困や経済的困窮が、犯罪のリスクを高める可能性はある。
日本は、数年前に比べると明らかに貧しくなった、実質賃金が下がったわけで、この貧困や経済的困窮が、犯罪のリスクを高める可能性はある。

「お金の不安」が引き金
普段は、あまり「時事ネタ」は取り扱わないようにしているのですが、これに関しては「社会問題」というか、「日本が抱えている病気」のようなものだと思っているので、あえて、実名(というか具体例)を挙げて、お話しさせてください。
先日、お笑いトリオ「我が家」の杉山さんが、都内のスーパーで食料品を万引きした疑いで書類送検されたことが分かりました。
先月15日に、目黒区のスーパーでウインナーなど食料品7点を、セルフレジでバーコードを通さずに、袋に入れたらしく、その様子が防犯カメラに映っていたそうです。
杉山さんは調べに対して、「最近収入が少なくなって不安になり、お金を残したい気持ちがあった」と容疑を認めているそうです。
杉山さんは、お仕事で何度もお世話になった先輩で、個人的には「何してんだよ」という気持ちがあります。
「そこまで追い込まれる前に周りに相談してくださいよ」とも思うけど、芸人が「メンツ」の生き物で、そういった相談ができない生き物だということも知っています。
あと、杉山さんは酒癖が少し悪かったから、もしかすると頼れる人がもう近くにいなかったのかもしれない。
アホだと思うけれど、好きな先輩なので胸が痛いです。
芸人なんて、僕を含めて、どいつもこいつもアホなので、是非、反面教師にしていただきたいのですが、やっぱり今回の件で目を向けて欲しいのは、「万引きに至った動機」です。
べつに「スーパーで働く人を困らせてやろう」と思ったわけじゃなくて、杉山さんは「お金の不安」が引き金となって犯行に及んだわけですね。
もちろん擁護する余地などは一切ありませんが、一方で、杉山さんに「お金を作る選択肢」や「お金を守る選択肢」がもっとあれば、このようなことにはなっていなかったのではないか、「お金の不安」を減らせていたのではないかなぁと思います。
日本の教育の弊害
このニュースを耳にした時に、『夢と金』という本を書いた時の気持ち…というか怒りや悲しみに近い感情が蘇ってきたのですが、やっぱり、「お金の不安」というのは、自分で命を断つ原因にもなり、犯罪者になるキッカケにもなるのに、この期に及んで「子供にお金の教育をさせない」とか、真面目にお金の話をしている人を吊るし挙げて「金の亡者」だの「銭ゲバ」だのと腐す日本の風潮は常軌を逸しているとしか言いようがありません。
最近はよく、「移民を受け入れると治安が悪くなる」とかいって、アチコチで声が上がっていますが、日本人の賃金は一切上がらないまま、コンビニのおむすびの値段は100円から200円に上がったわけでしょう?
数年前に比べると明らかに貧しくなったわけで(実質賃金が下がっているわけで)、この貧困や経済的困窮が犯罪のリスクを高める可能性はある。
この記事は是非お近くの子供達にも届けて欲しいのですが、先日、このようなことをXに投稿したところ、
「キングコング西野が『夢を見るには金が要る』とか『金が尽きた瞬間夢も尽きる』とか抜かしてましたが別に金掛けなくても夢は見れるよ。 金の代わりに命懸けることになるけど。 おれはクッソ貧乏人だけどもおれの夢までは尽きんよ。 おれの夢が尽きるのは死ぬか二度とラップが出来ない体になるかだけ」
というラッパーさんの熱い投稿があったのですが、こういうのがまさに日本の教育の弊害で、おそらくこのラッパーさんは、「お金持ちになること」と「活動を続けるための経費を維持すること」がゴッチャになっていると思うんです。
お金がなくても夢を見ることはできるんです。
ただ、生活費が確保できなくなれば、食事や睡眠、健康を維持することが難しくなる。
そうなれば、夢を追い続けるための身体そのものが損なわれていく可能性があります。
この方のいう「おれの夢が尽きるのは死ぬか二度とラップが出来ない体になるかだけ」に向かってしまうんです。
僕は『キンコン西野の親子で通うお金の学校』というものを毎年やっています。
お金の教育は早ければ早いほど良くて、先日はウチのスクールの12〜13歳の子供達がクラウドファンディングで60万円以上集めてイベントをおこなっていました。
彼らは「何かを始めるにはお金が必要」だということを理解しているし、「何かを守り続けるにもお金が必要」だということを理解しています。
キチンと勉強すれば確実に身に付く技術なので、ラップでウェイウェイやる前に、大切な人を守る強さを手に入れてください。
しっかり反省して、必ず帰ってきてください
最後に。
我が家の杉山さんがこの記事を読んでいるか分からないので僕の独り言です。
今回、杉山さんはおそらく前科はつかないと思います。
だけど、どういう結果であれ今回のことがプラスに働くわけがなくて、杉山さんの活動再開は少し先になると思います。
アホだなぁと思うし、カッコ悪いことすんなよと思うし、もし頼れる人がいなかったのであれば、それもアンタの素行の悪さが原因だからな、とも思います。
が、杉山さんのツッコミは好きだったし、今も好きなので、しっかり反省して、必ず帰ってきてください。
僕はTKOの木下さんと仲良いぐらいなので、社会の敵を受け入れるのは得意です。
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『西野亮廣講演会』全国各地で続々開催決定!
『西野亮廣講演会』のお知らせです。
下記の都道府県で開催が決まっています。
- 10月28日(水)に大阪
- 10月29日(木)に青森
- 11月18日(水)に長野
- 11月19日(木)に大阪
- 11月24日(火)に宮崎
- 11月26日(木)に東京
- 11月30日(月)に栃木
- 12月3日(木)に山形
- 12月9日(水)に愛知
- 12月21日(月)に沖縄
- 2027年1月5日(火)に兵庫
- 2027年1月13日(水)に長崎
私、西野亮廣がマイク一本で1時間半ほど喋る変なイベントです。チケットをお求めの方は、『西野亮廣全国講演会』で検索してみてください。サロンメンバーさんが作ってくださったイイ感じのホームページに飛びますので、そちらから。会場によっては、まだ、チケットを発売してなかったりしますが、そのへんはご容赦ください。

