2022年1月1日、EXILEのオリジナルアルバム『PHOENIX』が発売に!
2020年はAKIRAにとって特別な1年になるはずだった。LDHの6年に一度の祭典「LDH PERFECT YEAR」の開催年。AKIRA個人もまた、LDHを牽引する存在として、本格的に海外での活動を数多く控えていた。
「コロナ禍によって、さまざまなプランが白紙になりました。何もできない状況に、自分の無力さを痛感するばかり。でも底の底まで追いこまれたのが、今はよかったと思う。いつもライヴには数万人の観客が来てくれていたが、その状況は当たり前ではない。コロナ禍は自分を初心に立ち返らせてくれる貴重な時間だったと感じます」
若い頃から世界を意識し、海外進出を仕かけてきたAKIRA。その目は今、足元を見ている。
「もちろん海外で勝負はしたい。でも、今は自分を育ててくれた日本が最優先です。EXILEの活動の中心はライヴ。人数制限はあるものの、少しずつライヴを開催できるようになってきた。ステージから観客を見ると、ああ、みんな待っていてくれたんだなと。僕も、できる限りのことを全力で取り組むだけです」
AKIRAとともにEXILEも変化した。メンバーが入れ替わり新たな14人体制になった。
「キャリアは長いが、まとめ役とは思っていません。強引にひとつに束ねようとすると、それぞれのよさや個性が抑えられてしまう。メンバー各自が考える”EXILEってこうだ“っていうのを表現していけばいい。その化学反応が、NEW EXILEの魅力になるはずです」
’22年1月1日、約3年半ぶりとなるEXILEのオリジナルアルバム『PHOENIX』がリリースされる。AKIRAは新譜にどんな想いをこめたのか。
「今回のコロナ禍。落ちこむことも多いですが、EXILE世代は急速に変化する時代を生き、何度でも挑戦のために立ち上がる。その決意をアルバムタイトルの“不死鳥”に込めました。思い入れのある収録曲は『STAY WITH ME』。TAKAHIROが書いた曲で、TAKAHIROから僕のところに“これは俺とAKIRAさんの気持ちを書いた曲です”というメッセージが届き、夜中に聴いて、思いがけず涙が溢れてきた。素敵な曲です」
’21年8月、AKIRAは40歳を迎えた。新たに見えてきたことがあるという。
「いよいよゲーテ世代に突入です(笑)。20代の頃に比べれば、体力は落ちています。でも、20代の自分に負ける気はしないし、今でも進化を続けていると思う。若い頃はパフォーマンスも簡単にこなせてしまうから、 “このくらいやっとけばいいか”という感覚に陥りやすい。でも、40代は全身を俯瞰で見て、指先ひとつの動きにまで気を遣う。そこに積み重ねてきた経験値が加わる。現在の自分は’06年にEXILEに加入して以来、最高の状態。ゲーテ世代は無敵ですよ」
どこまでも前向きに、信じる道を突き進むAKIRA。原動力になっているものは何か。
「ファンのため、仲間のため、自分のため。そこにコロナ禍でため込んだ鬱憤が乗っかりました。何が起こるかわからない時代に、後悔だけはしたくない。“俺の人生、これで終わりなの?”と思って死にたくないんです」
AKIRAが大切にしているのは、アウェイ精神。自分の居場所をホームだと感じたら、甘えが出てしまうという。
「甘えを排除して、未知の世界へ挑み続ける。困難に打ちのめされても、何度でも不死鳥のように蘇ってね」
AKIRA
1981年生まれ。EXILEの中心核としてグループを牽引。パフォーマーとしての活動に加え、映画、ドラマ、舞台、声優などさまざまな分野で活躍。また、2017年からはアジア人初となるラルフローレンアンバサダーに就任、’19年にはアンバサダーに加え、グローバルモデルに指名され、世界の顔となった。