世界中を飛び回り、スペシャルな雪山を滑るスキーヤー、星野リゾート代表・星野佳路氏が厳選した国内外のスキーリゾートを紹介する。これを読めばスキーをしたくなること間違いなし。【特集 絶頂スキーリゾート】
1.カナダ｜チャッタークリーク
ロッキー山脈西斜面にあり、ヘリでのみアクセス可能。広大なパウダースノーエリアを40室程度のロッジに泊まるわずかな人数で独占できる。
「チェックアウトした時点で来年の同じ週に予約する権利が得られます。新規ではほぼ予約できない、すべてリピーターのみで回っているという、通常では信じ難い集客方法と高いリピート率には大変驚いたと同時に、羨ましいと思いました」
2.オーストリア｜オーバーレッヒ
「ヨーロッパ一美しい村」と呼ばれているレッヒ村の山の上にある地区。環境保護に力をいれるオーストリアのなかでも規範となる村で、地上に道路はなく地下道を電気自動車のみが通行できる。
「地上には道路がないのでスキーで街中を移動することができます。美しい風景に、まるで数百年タイムスリップしたかのような感覚になりましたね」
3.チリ｜バジェ・ネバド
アンデス山脈3000〜4000mの間を滑るスキーリゾート。
「ブラジルやコロンビアからの人が多く、飛び交う言葉はポルトガル語やスペイン語で、見える景色も荒涼としたアンデス山脈。食べ物ももちろん南米のものですから、普段、欧州や日本で滑っている方にとっては目に映るものすべてが新鮮です」
4.スイス｜サンモリッツ／ツェルマット
ともにスイスを代表する山岳リゾートで、ゴージャスなスキーライフを堪能できる。ツェルマットはガソリン車乗り入れ禁止で澄んだ空気と雪が魅力。
「アプレスキーといって、スキーの後をどう楽しむかが、どちらも徹底されています。素敵なカフェやバーで日中から楽しんでいる人が多い。これがヨーロピアン・アプレスキーか、と感動しました」
5.北海道｜トマム
北海道のほぼ中央に位置する占冠（しむかっぷ）村にロケーション。
「2004年から星野リゾートが経営を担当し、大胆な改善を繰り返してきました。世界視点で見てもトマムはだいぶ完成に近づいてきたのではないかと思います。いろいろなアトラクションを用意することで、老若男女、スキーをしない人はもちろん、夏も楽しめます」
6.北海道｜旭川
北海道のなかでも特に上質なパウダースノーが楽しめるエリア。市内や空港からスキー場へのアクセスがよく、都市型スキーとして注目されている。
「旭川は、スキーをしたら街に戻って宿泊、現地の美味しいものを食べる、ということが可能になってきています。街とスキー場が連携し、ともに可能性を探るモデルケースになりつつあります」
7.長野県｜志賀高原
竜王山や笠ヶ岳などの山々に囲まれ、日本一標高の高いスキー場、横手山スキー場もここに位置する。1987年の大ヒット映画『私をスキーに連れてって』の舞台にもなった。
「私の故郷、長野のスキー場に期待をこめて。もし草津温泉とロープウェイでつながったら、日本一の温泉と広大なスキーエリアが連結し、世界有数の場所になるでしょう」
星野佳路／Yoshiharu Hoshino
1960年長野県生まれ。’91年星野リゾートの社長就任。トマムやアルツ磐梯などのスキーリゾートの再建を果たす。開業108年となる今年、「界 出雲」「OMO5小樽」など11施設を開業。2023年には「OMO5熊本」 など4施設がオープンする。
■星野佳路氏が語るスキーリゾートの魅力インタビューはこちら。
