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GOLF

2024.04.27

“肩を回す意識”はNG! 飛距離は伸びないし、腰痛に悩むことも…。では、どう意識を変えればいいのか

下半身を意識しながら肩を回転させるドリルを紹介する。連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】

スイングする吉田洋一郎コーチ

意識しなくても肩は回転する

ゴルフスイングで肩を回すことを意識している人は多い。

私も肩を回すことを意識してスイングしていた時期があり、左肩をあごの下に入れようにしてトップ・オブ・スイングを作ったり、右肩を引くようにバックスイングをするなど様々な工夫をしていた。

かつての私のように、肩を回そうとして上半身をねじりながらスイングしているアマチュアゴルファーは多いのではないだろうか。

私の場合は肩を回すことを意識しても、飛距離が伸びることもなければ方向性が改善されることもなかった。

それどころか、一生懸命肩を回して上半身をねじろうとするほど、背中や腰への負担が大きくなっていった。体が苦しかったり、腰に痛みが出るほどねじると頑張って体を動かしているように感じるが、体を痛める原因になるのであまりお薦めできない。

スイング中に肩を回転させることは大事なことではあるが、肩を回そうと意識をしすぎると、下半身を動かすことができなくなってしまう。

むしろ、バックスイングでは肩を回すことは忘れ、足から始動して右の股関節を切り上げるように動かせば、自然に肩は回転する。しかも、背中や腰に負担をかけることもないので、肩を回す意識は必要ないと言える。

効率的に肩を回そうと考えるなら、意識するべきなのは下半身なのだ。

クラブを担いで肩の向きを確認する

今回は下半身を意識しながら肩を回転させるドリルを紹介しよう。

下半身の動きに連動して肩を回転させるために、クラブを肩に担いでシャドースイングをする練習をしてみてほしい。

この練習ではクラブを担いでいるので、いつも意識をしているクラブや手の存在を忘れて下半身を使ってスイングをすることができる。

まず、始めに右足を踏み込むことで腰が回転し、遅れて肩が回転する動きになる。この順番でスイングすれば、トップの位置に達したときに自然に肩が回転した状態になり、体に苦しい感覚はないはずだ。

切り返しでは、左足を踏み込む動きに連動して腰が回転し、右肩が下がりながら目標方向に出るように回転していく。

インパクトの瞬間、腰は肩よりも先行してやや開き、肩は飛球線と平行になっている。腰の回転量が多い人はおへそが目標方向を向いているかもしれない。

このドリルで肩の向きを確認すれば、下半身や腰の回転に遅れて肩が回転していることがわかるだろう。肩の開きを抑えるとか、肩をしっかり回転させるといったことを考えなくても、下半身が先行すれば肩は適切に回転しているはずだ。

このように、下半身の踏み込みから始まって腰が回転し、腰の動きに遅れて肩が回転していくことを運動連鎖という。

この運動連鎖によって自然と肩が回転するので、スイング中に意識的に肩を回したり、無理に体をねじって腰や背中を酷使することはないのだ。

運動連鎖を意識して下半身をしっかり動かせば、意識をしなくても肩は回転していく。今回紹介したドリルで肩の向きを確認し、運動連鎖の動作パターンを身につけてほしい。

動画解説はコチラ

■連載【吉田洋一郎の最新ゴルフレッスン】とは
世界No.1のゴルフコーチ、デビッド・レッドベターの愛弟子によるゴルフレッスン。多くのアマチュアゴルファーを指導する吉田洋一郎コーチが、スコアも所作も洗練させるための技術と知識を伝授する。

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