【ロジェ・デュブイ】暗雲を吹き飛ばすような意欲的新作ウォッチ⑳

新型コロナウイルスにより、新作発表会が中止や延期を余儀なくされたウォッチシーン。一体新作はどうなるのか!? しかし心配ご無用。主要ブランドからは、新作情報が続々と届いている。そんな中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選した!

圧倒的な時計製造技術を可視化するハイパーウォッチ

高級時計界の異端児。ロジェ・デュブイをこのように形容する時計業界関係者は多い。

それもそのはず、1995年のブランドの設立から約25年という期間で一躍スターダムまで上り詰めた実力は伊達ではなく、内外で高く評価されている。

独創的なデザインで注目されるロジェ・デュブイの時計製造を可能にしているのは、伝統に裏打ちされた技術にほからない。

創業者のロジェ・デュブイ氏は、'50年代の終りにロンジンに入社。その後、パテック フィリップで時計師としてコンプリケーションの工房でキャリアを重ねた人物だ。

2005年に発表されたアイコン的なコレクション「エクスカリバー」を筆頭に、ロジェ・デュブイ社がこれまで製造した時計の多くがジュネーブ シールを取得している。スイス時計界広しといえども、これを実現できるマニュファクチュールは極少数だと言われている。

ジュネーブ シールは1886年に発足。スイス・ジュネーブ製造のムーブメントを対象とした厳格な規定であり、認定を受けた製品には、ブリッジに刻印が施される。

前衛的なデザインと究極の時計製造技術は、まさに表裏一体なのである。

加速し続ける、ランボルギーニとのコラボレーション

独創性に溢れたコンプリケーションは、ロジェ・デュブイの真骨頂であり、最も得意とする分野である。

圧倒的なムーブメントの開発力は、コラボレーションでも真価を発揮する。その最たる例が、2017年から開始したランボルギーニのレーシング部門「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ」とのパートナーシップであろう。

「エクスカリバー ウラカン」は、ランボルギーニのV10マシン「ウラカン」のデザインコードを随所に取り入れた意欲作。

そして、このモデルに搭載されるのが、ランボルギーニの「ウラカン」からインスパイアされた専用ムーブメントCal.RD630である。

ランボルギーニとのコラボレーションから生まれたCal.RD630。こちらは新作「エクスカリバー ウラカン トータルブラック」のためにアレンジが加えられている。 

Cal.RD630は、ランボルギーニを彷彿とさせるブリッジはすべて"ヘキサゴン"にデザインされ、左右対称のレイアウトを採用し、6時位置にはカレンダーと二つの香箱を搭載。12時位置には配置されたテンプは12度傾斜した状態でセットしており、これは時計を着用した際にテンプの精度が安定するための配慮なのだ。

アイキャッチなホイールリムを模したローターの形状も興味深い。    

2020年の新作でも、このコラボレーションならではのハイエンドウォッチが登場している。

はじめに紹介するのは、「エクスカリバー ウラカン トータルブラック」。スケルトンキャリバーの一部を除く、すべてのパーツをブラックで統一した洗練されたスタイリングは、チタンケースやアルカンターラ社製の人工スエードのストラップなどの質感を際立たせている。

原型まで黒にこだわることで「エクスカリバー ウラカン」の新境地を拓いた1本。自動巻き、Tiケース、径45mm、¥5,000,000

一方のブティック限定で展開する「エクスカリバー ウラカン ペルフォルマンテ」は、グリーンを差し色にすることでスポーティな印象を強めている。搭載されるムーブメントCal.RD630には、このモデルのために3時と9時位置にハニカムのデザインが施されている。

スーパーカーの世界観ともリンクする鮮やかな色使いとディテールワークに注目。 自動巻き、Tiケース、径45mm、¥5,700,000  
外装からムーブメントにいたるまで、妥協なきディテールワークは他の追随を許さない。  

専用ムーブメントから開発を行った究極のコラボレーションウォッチは、時代と呼吸する姿勢とともに、さらなる深化を求めて加速し続ける。  

問い合わせ
ロジェ・デュブイ TEL:03-4461-8040

Text=戸叶庸之