時計のプロが選ぶ「仕事で勝ち抜く腕時計」 #6 CHARMY 代表取締役 田中孝太郎

この時世、時刻を知るだけならば、スマートフォンでも十分だ。では、なぜ手元に腕時計が必要なのか。それは、男の品格を上げ、信用度を高め、そして、コミュニケーションの端緒ともなってくれるから。すなわち、腕時計を着けるという行為が、仕事面においても大きな意味をもつということだ。そこで、時計のプロに「仕事で勝ち抜く」をテーマに、“はじめての腕時計”としてベストな3本を厳選いただいた。


スーツもカジュアルも使える万能な正統派

IWC
ポートフィノ・オートマティック

自動巻き、SSケース、径40mm。¥505,000(IWC TEL 0120-05-1868)

ローマ数字と変形リーフ針を組み合わせたダイヤルデザインにより、クラシカルでモダンな表情を見せるベストセラー「ポートフィノ」。イタリアの港町をその名に冠した優雅な雰囲気も持ち味だ。

「銀行マンや証券マンなど、ダークスーツを着るような職種のビジネスマンにすすめたいのがこの時計です。実際IWCは、そうしたお客さまにも圧倒的な支持があります。主張を抑えた無彩色の文字盤と、カチッとしたスーツに似合うシンプルなデザイン。1本目として選ぶなら、そうした汎用性の高さも視野に入れたいですね」と、万能なデザイン性を評価。

「IWCならば、上司や取引先にも着けている人がいる可能性が高く、それを端緒にコミュニケーションが深まることも。また、着こなしを考慮すると、ブレスレットのモデルを選ぶというのもあり。オンとオフで、というだけでなく、季節に応じても、ブレスレットと皮ベルトを交換をすることでウォッチライフを謳歌するのもいいですね」


カジュアルで働ける人はスタイリッシュな個性派を

PANERAI
ルミノール マリーナ 44mm

自動巻き、SSケース、径44mm。¥860,000(オフィチーネ パネライ TEL 0120-18-7110)

「ジャケット&パンツなどのカジュアルな服装で働く人におすすめするのが、パネライです。広告代理店や、ファッション関係、クリエイティブ系の職種には特に人気ですね。オンとオフの使い分けを考えずに時計を選べる人には、個性的なクッションケースはオフスタイルのファッションにも有用。また仕事面では、パネライを購入した結果、“クライアントとのコミュニケーションが増え仕事が好調です”という報告も受けたことがあります」

ここでは、イタリア海軍のミッションウォッチとして開発された歴史を持つパネライの定番、自社製キャリバーを搭載する44㎜径のスモールセコンドモデルをセレクト。

「ラバーベルトが付属していて、自分で簡単にベルト交換ができますので、その日のスタイルに合わせて楽しめます。こうした点も感度の高いお客様から支持される理由でしょうね」と使い勝手の良さも高評価のポイントに挙げる。


本質がわかる男が選ぶ高精度なシンプルウォッチ

OMEGA
シーマスター アクアテラ マスター クロノメーター

自動巻き、SSケース、径41mm。¥610,000(オメガお客様センター TEL 03-5952-4400)

「かつてオメガは、ファーストウォッチに選ばれることが多かったですが、今は、2本目以降の購入が増えてきています」と、オメガ人気の変遷を分析する田中氏。

「なかでも、時計だけでなく、クルマも、ファッションも好き、というようにバランスよく趣味を持たれている人が多いように感じます。それは、物の本質を見極めるのに長けた人に選ばれている証しでしょう」

特に田中氏が着目するのが、オメガが、ここ数年で搭載モデルを増やしているムーブメント、マスター クロノメーターだ。

「15000ガウスの耐磁性能は、多くの医師やエンジニアからの絶大な支持がありますし、15気圧の防水性能や、スイス連邦計量・認定局(METAS)によって認定されたその精度も信頼性が高い。41mm径のモデルは、そのサイズ感もいいと思います。もちろん、1本目に選んでいただいて申し分ありません(笑)」

物の本質がわかる人に評価されているというベーシックなモデル。働く男の実直な姿と重なる意味でも、使える腕時計と言えそうだ。


Kotaro Tanaka
横浜を本拠地に各地に展開する宝飾店CHARMYにおいて、時計店を発足させた名物社長。メンズウォッチを数多く正規で取り扱うCOMMON TIME横浜元町店では、実際店頭にも。接客を通じて得た情報も活かしながらおこなう、客観的で適切な提案には、ユーザーからの支持も厚い。


Text=髙村将司