池田紙業社長 池田利博氏 ブレずに愛でる永遠日付時計

 エグゼクティブの愛用品として、定番の一角を占める高級機械式時計。自分の信念や仕事スタイルにリンクするチョイスには、往々にして味わい深いストーリーが隠されている。池田紙業 代表取締役社長 池田利博氏の愛用品をご紹介する。

「自分流の愛で方を見つけてブレずに貫徹」

1755年創業の長い歴史を誇るヴァシュロン・コンスタンタン。新作「トラディショナル・クロノグラフ・パーペチュアルカレンダー」は、名門が培ってきた伝統を余すことなく詰め込んだ傑作。定番的な白文字盤ではなく一種都会的な趣を持つグレー文字盤モデルの選択に、モダンアートを好む池田氏の嗜好が滲む

 圧倒的なスペックに惹かれて池田利博(としひろ)さんが購入したのは、ヴァシュロン・コンスタンタンの"永遠日付"時計。それ以前からスポーツモデルも所有していた池田さんだが、2本には大きな違いがあるという。

 「スポーツタイプの『オーヴァーシーズ』は、某クルマ雑誌との日本限定コラボモデルで、ドライブする時を含めアクティブに使用しています。しかしこの『トラディショナル』は、購入から4カ月経った今も、まだ装着したことがありません(笑)」

 とはいえ2日に1回は手に取っているのだと語る。

 「この『トラディショナル』は手巻きのシースルーバック仕様。裏側からメカニズムの複雑さと老舗ブランドならではの仕上げの美しさが堪能できる趣向です。勿論、正面のデザインも非常に秀逸で、手仕上げされたムーンフェイズ盤は実に味わい深い表情。2日に一遍ゼンマイを巻く時に、この時計の素晴らしさを私なりに味わっているのです」

 部屋の随所にアート作品を配置している池田さん。1枚の絵画が時として人の心を癒やすように、機構や仕上げにこだわった複雑時計は池田さんにとって至高の芸術的存在のようだ。

TOSHIHIRO IKEDA
1952年生まれ。ウェットタオルなどの素材となる不織布をメインに開発・製造する企業、池田紙業の3代目。休日は空冷ポルシェを駆る行動派にして、現代アートにも深い造形を持つ。

Text=長谷川 剛 Photograph=本間 寛

*本記事の内容は17年6月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)