時計賢者が選ぶ「10年間使える、飽きない腕時計」 #4時計ジャーナリスト 柴田 充

高級時計――。確かに高価かもしれないが、 10年使うことを考えれば、費用対効果としては、それほどのことではないだろう。ならば、長きにわたってつけるにあたり、飽きないということも重要になってくる。そこで、先達はあらまほしきことなり。高級時計も然りで、時計賢者と呼ぶべき目利きに厳選3本を推挙してもらった。  


「仕事でも使える、ミリタリーウォッチの本流」

IWC
パイロット・ウォッチ・オートマチック 36
シンプルで視認性が高いパイロット・ウォッチは、ブランドが掲げる大きな軸のひとつ。なかでも小ぶりなサイズが復活した本作を推す。「ミリタリーウォッチならではのシンプルな見た目と36mmの小ぶりなケース径はビジネスにも使える汎用性があります。近年のトレンドでもあるネイビーダイヤルは、季節やファッションを問わずに楽しむことができますね」。

自動巻き、SSケース、径36mm。¥490,000(IWC TEL 0120-05-1868)


「不変の美学から、時計への審美眼を育める」

LONGINES
ロンジン マスターコレクション
1832年、スイスのサンティミエで創業し、変わらぬ同地で時計製造を続ける名門。資料が散逸することがないために復刻デザインを得意とする。この新作もそうした流れを汲む1 本。「機械式時計の趣味性と年次カレンダーの利便性を、高いコストパフォーマンスで結実。アーカイブに基づいたクラシカルなデザインは、時計の審美眼を育むのにも適しています」。

自動巻き、SSケース、径40mm。¥267,000(ロンジン TEL 03-6254-7351)


「10年後の自分も見据えて手にしたい国産時計」

GRAND SEIKO
SBGJ203
昨年、独立ブランドとして再出発し「日本製時計」の魅力を改めて発信、存在感をさらに高めるグランドセイコーからはGMTモデルをプッシュ。「GSが誇る高精度なハイビートのムーブメントを搭載し、ジェットセッターには嬉しいGMT機能を装備。向こう10年で世界を股に掛けるビジネスマンの自分をイメージしながら、国産の矜持を腕にしてみては」。

自動巻き、SSケース、縦46.2×横40.0mm。¥670,000(グランドセイコー専用ダイヤル TEL 0120-302-617)


Mitsuru Shibata
コピーライター、出版社勤務を経てフリーランスに。時計の世界にハマってからは、毎年スイスを訪れ取材に勤しむ。数多くのメンズ誌への寄稿のほか、時計以外にもクルマやファッションなどにも精通し、慕う編集者は多数。

Text=髙村 将司