起業家、南壮一郎の腕時計に込められた成功への"明確な指針"

大学卒業後、米国モルガン・スタンレー投資銀行部に入社。その後、「東北楽天ゴールデンイーグルス」の創設メンバーとして活躍し、2009年にグローバル人材や管理職に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」を立ち上げた同社代表取締役の南 壮一郎氏。次々に画期的な求人サービスの枠組みをつくり出し、採用市場に確かな影響力を与える若き起業家が選んだ自らの成功マインドと繋がる1本の腕時計とは?

仕事の師匠から贈られた時計は自身を勝利に導く武器

南氏は自らの立ち位置を「今の僕を野球人生に例えるなら、まだまだプロ野球に入る前の高校球児の段階」と説く。「20代は修行。30代は練習試合に明け暮れる時。40代からが、本当の勝負でしょうね」。現在39歳の南氏にとって、まさにプロ野球デビュー前の正念場を迎えたとも言える。

「自分が高級時計を着用するにふさわしい経営者か、まだ自問自答が続きます。でもこのパネライは、楽天時代の上司で、今は楽天の副社長を務める島田 亨さんから贈られたもので大切にしています。島田さんには事業への取り組み方はもちろん、リーダーとしての生き方まで、多くのことを教わりました。いわば、僕の仕事の師匠です」

時計を授かった場面をたずねると、「会社の5周年のお祝いとしてのプレゼントでした。でも島田さんが、実はまた同じ時計を再び自分用に購入していたと聞き、そんなに愛用していた時計を僕にくれたのかと思い、グッときました。きっと島田さんは、起業家としての大事な夢や思いをこの時計に乗せて、僕に託してくれたのだと思います。それから、有限な時間の使い方に磨きをかけよ、という意味もあったかと。だから僕はその教えを心に刻んで、今まで以上に事業を成功させ、世の中に貢献することで、島田さんに恩返しをするつもりです」

普段は物に執着しないという南氏。しかし、大事な会議や商談時には必ずこのパネライをつけて、「島田さんならどう判断するか」を考えながら勝負に挑んでいる。まさに成功への"明確な指針"、自身を勝利に導く"最強の武器"と言ってよいだろう。

将来、機会があれば自分も腕時計を贈ってみたいと話す南氏。「社員には仕事という夢をプレゼントしていますので(笑)、社員の子供たちに腕時計を贈りたいですね。僕も多くの人に支えてもらったように、今度は僕が彼らの思いを実現できるよう、応援していきたいんです」


MINAMI'S CHOICE IS PANERAI

パネライ ルミノール 1950 エイトデイズ GMT アッチャイオ 
重厚な品格とスポーティーな表情を併せ持つ1本。1950ケースには8日間パワーリザーブを搭載。「手で巻く作業、こんな時間も貴重ですね。ふと先日も、時計職人のマンガをつくったら次世代も含め、さらに業界が盛り上がりそうだな、なんて考えていました」。起業家の目には、文字盤の上に夢や構想も見えるようだ。


SOICHIRO MINAMI 1976年生まれ。米国モルガン・スタンレー、東北楽天ゴールデンイーグルスを経て、2009年、ビズリーチを創業。求人領域に特化した検索サービス「スタンバイ」(https://jp.stanby.com/)も運営開始。


Text=川岸 徹、今井 恵 Photograph=西川節子、吉場正和

*本記事の内容は15年6月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)