人事のスペシャリスト・サイバーエージェント曽山哲人が愛用するビジネスウォッチとは?

『強みを活かす』『クリエイティブ人事 個人を伸ばす、チームを活かす』などの著書で知られる、サイバーエージェント取締役の曽山哲人さん。人事のスペシャリストとして、ベンチャー界の中で特に有名な曽山さんに、愛用する腕時計を見せてもらった。


自分を鼓舞するために巻く腕時計2本

現在愛用している時計は二本。ともに曽山さんの誕生日に、願を掛けて自身で購入したもの。

「オメガを手に入れたのはサイバーエージェントに入社したその年。それまでは伊勢丹に勤めており、ネットビジネスに大きな可能性を感じた僕は、思いきって25歳のときに転職を決意しました。気持ちに区切りを付けるため、記念として残る何かがほしいと感じ、スピードマスターを探したのです。ちょうどその年にアポロ11号の限定モデルがリリースされており、新しいチャレンジを始めるきっかけにぴったりだと思ったのを覚えています」

当時から時計の持つメカニカルな造形美に憧れを抱いていた曽山さん。機械式のなかでも特にメカの雰囲気に溢れるオメガのクロノグラフをチョイスした。

「シンプルなスーツ姿でも、こういったメカニカルな時計を腕に着けると、ちょっとしたアクセントになると考えています。また、スピードマスターは僕のなかで“オフィシャル性”を感じさせる一本。それゆえに官公庁の職員の方や、大学の教授といった人達と勉強会を開くときなど、この時計を着けて臨んでいます」

愛用の2本のうち、昨今出番の多い時計であるのがジャガー・ルクルト。こちらは30歳の誕生日に購入した。

左:オメガ スピードマスター プロフェッショナル 右:ジャガー・ルクルト マスターコンプレッサー・メモボックス

「実は29歳のときに1ヶ月あまり入院していたことがあり、次の30代は健康で楽しく飛躍あるものにしたいと考え、自分のなかでなにか弾みになるアイテムが欲しくなったのです。サイバーエージェントで、すでに4年ほど働いており、馴れつつある自分に少しムチを入れたいという気持ちもありました」

そこで、清水の舞台から飛び降りる思いで手に入れたのが、ジャガー・ルクルト マスターコンプレッサー・メモボックスだった。

「スピマスの次に時計を購入するなら、今度はドレッシーなデザインのものがいいと心に決めていたんです。とはいえ実用アイテムとして、視認性もおろそかにはしたくない。だからスピマスと同じように、時刻が読み取りやすい黒文字盤に白インデックスのタイプを選びました。講演会などでスピーチする際は時間の経過が気になるもの。腕時計をモロに確認するのではなく、チラ見くらいで時刻が把握できるスペックは、僕にとってマストと言えるでしょう(笑)」

また、立派な面構えのマスターコンプレッサーは“腕元映え”も上々。身に着けると元気が貰える気がすると曽山さんは語る。

「攻めの姿勢をアピールしたいときに最適なアイテムですね。もちろん、そういうシーンでも一番大事なのは自分自身のハートですが、きっかけがとても大事だと思っているんです。そういう意味でこのマスターコンプレッサー・メモボックスは理想のスイッチ。新規事業のコンテストなど、社内の役員同士でアイディアの出し合いをする場が、年に何度かサイバーエージェントにはあるんです。そんな“退けない”シーンのときなど、僕の背中を非常にうまく押してくれる、相棒のような一本です」


Tetsuhito Soyama
1974年生まれ。株式会社伊勢丹(現株式会社三越伊勢丹ホールディングス)に新卒で入社し、1999年、サイバーエージェントに中途入社。ネット広告事業部門の営業統括を経て、2005年人事本部長に就任。 現在は取締役人事統括として、採用・育成・活性化に取り組む。人事担当者向けコミュニティ「HLC」を主宰。


Text=長谷川 剛 Photograph=奥山栄一