【Bell&Ross】親友同士の強固な絆から生まれた奇跡の時計ブランド「ベル&ロス」とは?

1+1は、2ではなく無限大。「ベル&ロス」の時計には、そんなワクワクする可能性が、メッセージとして刻まれている。“機械式時計メーカー”の規定枠に収まり切らないブランドの魅力とは何か。開発を行うパリのHQ(ヘッドクォーター)で話を聞いた。

タフでありつつエレガントなベル&ロス

金融ビジネス界で才能を駆使していたカルロス・A・ロシロと、インダストリアルデザイナーとして注目されていたブルーノ・ベラミッシュ。ビジネスとアートという異なる分野で活躍していた親友が、時計という共通のパッションを追求しようと立ち上げた背景は類を見ない。

Carlos A. Rosills 1965年パリ生まれ。MBA取得後、銀行などを経て、’92年、学生時代からの親友ブルーノとともにベル&ロスを立ち上げる。趣味は絵画鑑賞。幼少期から通うルーヴル美術館は500回ほども訪問。
Bruno Belamich 1965年パリ生まれ。国立デザイン工業大学卒業後、フリーのデザイナーを経て、親友カルロスとともに夢を実現。自然に身を置きリラックスしたり、ジャズを聴いたりするのが趣味。

製作は世界最高の機械時計製造地スイスのラ・ショー・ド・フォンで行いつつ、コンセプトからデザインにいたる過程は彼らが生まれ育ったパリのHQ(ヘッドクォーター)で一貫して開発。スイスメイドの高クオリティとパリの洗練されたエスプリを絶妙に融合させた。

そこに生じるのは、単なる足し算では終わらない、唯一無二のクリエイション。異なる文化が混ざった時に爆発的な新文化が生まれるように、ベル&ロスの象徴である “&” が、今までにない魅力をたたえた時計を生みだしているのだ。

タフでありつつエレガントなベル&ロスの時計をデザインするブルーノ。インスピレーションは愛するパリから受けることが多く、「パリの特定の場所というより、モード、建築、アート、街並みが醸しだす雰囲気、オブジェ、パリジャンのライフスタイルに惹かれ、なぜこうなのかという細部にとても好奇心が湧きます。日本文化的じゃないですか?

同時に、自然のなかに身を置くのも大好きです。何もせず自由に精神を羽ばたかせて夢見る時間は、私にとってとても大切」と、目を輝かせる。全モデルのデザインの生みの親だが、チームの意見もじっくり耳を傾ける。

「デザインの世界において批判しあうのは大切なこと。切磋琢磨が、より高みを目指し実現する原動力になるのです」

本社ロビーに飾られた戦闘機コックピットは、オークションにかけたAir Forceの売上金で購入。

デザインには"唯一の正解”は存在しない。ベル&ロスのDNA、すなわち、正方形、黒ケース、白文字、ミニマリスト、機能主義などを守りつつ、ギリギリまで細部の微調整を続けた結果、全体を完璧なハーモニーが包みこむ数多のモデルを誕生させているのだ。手にとって見てほしい。どこから眺めても隙のない均整が取れた美しさに、感嘆するだろう。

「我々の強みは、"&"が示すように、調和が取れた完璧なハーモニーなのです」と柔らかな笑顔でカルロスは言う。

「他のメーカーは例えば、我々は最高の機械を作る、僕らのデザインは極上だ、パイロットウォッチならうちがトップだ、などと言えるでしょう。しかし私たちは、我々の矜持である “視認性、機能性、高精度、信頼性” という4要素を完全に調和させた時計作りを実現しているのです」

時計作り同様、人生にも調和が必要だ、とカルロス。彼が受けてきた西洋文化は、病気になったら薬という武器で病気を倒す、というイメージ。だが、数年前にヨガをはじめとする東洋文化を知り、柔と調和を持って問題に向き合う、というエスプリを知った。

「我々の時計が発信するメッセージは、力。ただし暴力的ではなく、静なる、すなわち本当の力です」

パイロットや潜水士、軍人など、過酷な環境に挑み限界を超えていくプロフェッショナルに支持されつつ、ラルフローレンが自社の広告媒体に使う時計に選んだりと、ベル&ロスには2面性がある。タフでありつつもエレガント。力強くはあるがあくまでも静なるパワー。

ベル&ロスの時計は、時計ビジネスマンである前に、真の時計好事家であり人生を謳歌するブルーノ&カルロスという人物の反映なのだ。

BR03-92 グレーラム マットな質感のステンレススチールが、ベル&ロスの正方形と真円が調和する美しきアイコニックフォルムを描きだす。暗い環境下で瞬時に強く発光するスーパールミノバC3が、抜群の視認性を実現。手首に息づくコックピットの計器は最高の相棒だ。2月19日より伊勢丹新宿店にて先行販売。自動巻き、SSケース、径42mm。¥ 370,000(予価)


問い合わせ
ベル&ロス ジャパン TEL:03-5977-7759

Text=加納雪乃 Photograph=山下郁夫