2015年新作時計、傾向と対策~コンサバセクシー編~


傾向と対策 2 コンサバセクシー
老舗ならではの優美で艶気あるスタイル

 時計業界では新旧ブランドの争いが喧(かまびす)しい。アバンギャルドなデザインや機構を積極的なPR戦略の武器に、メディアやユーザーの注目を集める新興勢力に対し、既に成功を収めている有名ブランドたちは、過去のデザインや伝統的なモチーフを使うことで自分たちのストロングポイントを強化している状況だ。これらの老舗の時計は、基本的には伝統重視のコンサバティブなのだが、古臭くないのが特徴。ケースデザインやカラーリングで色気を加えることで、時計をアクセサリーとして楽しむ現代の世相に合わせている。スーツスタイルのアクセントとして使うと、コーディネートがこなれて見えるので、正統派のアクセサリーとなるだろう。

BVLGARI
オクト バイレトロ

 "逆行"の意味を持つレトログラードは、扇状に針が動き、反対側に達するとフライバックし再び動き始めるという機構。ブルガリは、分針とカレンダーでレトログラード機構を採用し、時はジャンピングアワーで表現している。機構は複雑で独自性に富むが、110面体で構成された8角形ケースの艶っぽい雰囲気も人気がある。自動巻き、18KPGケース、38mm。¥3,800,000(予価、11月発売予定)(ブルガリ ジャパン TEL:03-6362-0100)

CHOPARD
L.U.C クアトロ

 ジュエラーとして名高いショパールは、本格マニュファクチュールとしても有名。創業者の頭文字を冠したL.U.Cシリーズは、ムーブメントの美しさでも評価されている。このモデルは4つの香箱(動力ゼンマイ)を搭載しており、9日間の連続駆動が可能。手巻き、Ptケース、43mm。¥3,390,000(予価、2015年冬発売予定)(ショパール ジャパン プレス TEL:03-5524-8922)

VACHERON CONSTANTIN ハーモニー・デュアルタイム

 創業260周年を記念して発表された新コレクション「ハーモニー」は、1928年製モデルを引用し、ぽってり柔らかなフォルムを持つクッションケースが、ほどよく艶っぽい。4時位置にデュアルタイム、8時位置にナイト&デイ表示を備える。世界限定625本。自動巻き、18KWGケース、49.3×40mm。¥4,625,000(ヴァシュロン・コンスタンタン フリーダイヤル:0120-63-1755)

BAUME & MERCIER
クリフトン ビッグデイト&パワーリザーブ

 創業は1830年。スイス屈指の老舗であるボーム&メルシエは、過去のアーカイブを引用したクラシックデザインが得意。このモデルは1950年代モデルに範をとっており、丸みを帯びたケースが特徴。12時位置にビッグデイトを、6時位置にパワーリザーブを備え、機能性もすこぶる高い。自動巻き、SSケース、43mm。¥410,000(ボーム&メルシエ TEL:03-3288-6335)


AUDEMARS PIGUET
ロイヤル オーク・オートマティック

 ラグジュアリースポーツウオッチの原点であるオーデマ ピゲの「ロイヤル オーク」は、1972年に誕生し、そのスタイルを現在まで守り続けている。王立艦船の船窓をイメージした骨太なデザインだが、ゴールドとのコンビにすることで、柔らかな雰囲気に。自動巻き、18KPG×SSケース、41mm。¥2,550,000(予価、11月発売予定)(オーデマ ピゲ ジャパン TEL:03-6830-0000)

Text=篠田哲生 Photograph=藤本憲一郎 Styling=梶本美代子(背景)

*本記事の内容は15年6月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)