オリス会長が明かす"高品質な機械式時計"というアイデンティティ【インタビュー】

1904年の創業以来、100年以上にわたり一貫して機械式時計を製作。 2018年1月に、スイス本国直轄となる日本法人を設立したオリス。 来日したウルリッヒ・W・ヘルツォーク会長は「高感度な日本のユーザーと関係を密にしていきたい」と語る。


オリスのエモーショナルな時計

ヘルツォーク会長がテーブルの上に時計を置いた。

「1917年にオリスは初めてパイロット向けの腕時計を製作して、’38年に『ビッグクラウン』をつくった。その復刻版『ビッグクラウン ポインター デイト』だ。ムーブメントを改良し、文字盤の色をモダンにして。これが今のオリスの象徴なんだ」

オリスは、大型グループ経営が当たり前となっている現代の時計界において、今なお我が道を貫きとおす独立した時計ブランド。今年1月にオリスジャパンを設立したその真意とは。

「輸入代理店を通して’85年から日本で展開して約30年。当時のクオーツウォッチ全盛時でも、我々は機械式時計の魅力をアピールし続けた。結果、高感度な30〜40代のビジネスマンに愛用され、日本は大切な市場になった。今後はさらにそんなユーザーとの関係を密にしていきたいんだ」

すべてが機械式であり、1年にひとつの特許を取る。そして独立企業の利点を活かした攻めの時計づくりをするオリス。

「時計はネジを巻けば愛着が湧き、耳に近づければカチコチと音がして。命を持った、ある意味生き物のようなもの。そういうエモーショナルなものを高品質、かつ適正価格で提供したい」

オリスのエモーショナルな時計には、新たな出会いが待っているかもしれない。

オリスを象徴する最新作

1938年発表の「ビッグクラウン」の復刻モデル。斬新なダイヤルカラーは建築家のル・コルビュジエのカラーパレットにインスパイア。スリムなケースと相まってモダンな仕上がりに。自動巻き、SSケース、径40mm。「ビッグクラウン ポインターデイト」¥195,000(オリスジャパン TEL:03・6260・6876)
オリスは男性特有のがんやメンタルヘルスの周知を目的として、チャリティー活動を行うモベンバー財団と提携。この「ビッグクラウン ポインターデイト」特別モデルの売上高の一部を寄付。自動巻き、SSケース、径40mm。「オリス モベンバー エディション」¥230,000(オリスジャパン TEL:03・6260・6876)
ULRICH W. HERZOG
1943年スイス・バーゼル生まれ。オリス グループ会長。ユニオントレーディングで極東輸出スーパーバイザー、石油関連企業のシェブロンで小売/ホールセール・マネジャーを務め、’78年にオリス ウオッチ(現・オリス)に入社。マーケティング・マネジャーなどを経て、’82年に社長就任。2005年からオリス グループの会長を務めている。


Text=池上雄太(編集部)