2015年新作時計、傾向と対策~新素材編~


傾向と対策 4 新素材
時計進化の最先端はこのジャンルにある

 工業製品が進化するうえで、大きな役割を果たすのが"素材"。特に時計の機械式ムーブメントの場合、基本的な構造は約200年前に完成している。そのため精度を向上させ、使用感を高めるためにも、素材の進化が欠かせないのである。ここ数年の潮流は3つある。一つは劣化防止。傷や退色を防ぐことで、長く愛してもらう作戦だ。さらに磁気や衝撃など、精度に悪影響を与える要因への対応策として、新素材を導入する場合もある。そして希少性を高めるためアクセントとして、異なる素材を取り入れる方法も人気だ。素材にこだわる目的はさまざまだが、時計に新しい魅力を加えていることは間違いないので、その能力を存分に楽しんでほしい。

HUBLOT
ビッグ・バン ウニコ フルマジックゴールド

 ウブロの独自素材"マジックゴールド"を使用。24金とセラミックの混合素材で、傷がつきにくいタフな素材でありながら、きちんと18金の認定を受けているのがこだわりだ。自社製のクロノグラフムーブメント「ウニコ」を搭載し、メカニズムをアピールしている。世界限定250本。自動巻き、マジックゴールドケース、45mm。¥3,560,000(予価、12月発売予定)(LVMH ウォッチ・ジュエリー ジャパン ウブロ TEL:03-3263-9566)

JAEGER-LECOULTRE
マスター・カレンダー・メテオライト

 同社の定番機構トリプルカレンダー&ムーンフェイズをベースに、ダイヤル素材に本物の"隕石"を使用。薄くカットしているため模様が少しずつ異なり、1点モノの価値を持っている。宇宙ロマンに溢(あふ)れており、ふと夜空を見上げたくなるほど趣味性が高いモデル。自動巻き、SSケース、39mm。¥1,350,000(予価、2015年夏発売予定)(ジャガー・ルクルト フリーダイヤル:0120-79-1833)

PANERAI
ルミノール サブマーシブル 1950 カーボテック スリーデイズ オートマティック-47mm

 薄いカーボンファイバーシートを幾重にも重ねて"カーボテック"という複合素材を製作。このブロックを切削して、軽くて頑強なケースやベゼルをつくっている。切削時に出現する縞模様が異なるため、1点モノの喜びがある。防水性能は30気圧。自動巻き、カーボテックケース、47mm。¥1,990,000(予価、15年秋発売予定)(オフィチーネ パネライ フリーダイヤル:0120-18-7110)

BALL WATCH
エンジニアIIボルケーノ

 火山研究者をイメージし、5000Gsもの衝撃にも耐えるタフな時計を製造。コンピューターのサーバールームに使用される特殊金属"ミューメタル"をケース素材に使用することで、80000A/mという圧倒的な耐磁性能を実現している。自動巻き、ミューメタルカーバイトケース、45mm。¥400,000(予価、11月発売予定)(ボール ウォッチ・ジャパン TEL:03-3221-7807)

ROLEX
オイスター パーペチュアル ヨットマスター 40

 ケースのゴールドは、自社鋳造の合金で、プラチナを独自の配合で加えることにより、美しいピンク色を保つ"エバーローズゴールド"だ。15年はヨットマスターに採用し、さらにベゼルもマットブラックセラミックへと進化した。自動巻き、エバーローズゴールドケース、40mm。¥2,380,000(予価、15年夏発売予定)(日本ロレックス TEL:03-3216-5671)

Text=篠田哲生 Photograph=藤本憲一郎 Styling=梶本美代子(背景)

*本記事の内容は15年6月取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)