【A.ランゲ&ゾーネ】暗雲を吹き飛ばすような意欲的新作ウォッチ㉕

新型コロナウイルスにより、新作発表会が中止や延期を余儀なくされたウォッチシーン。一体新作はどうなるのか!? しかし心配ご無用。主要ブランドからは、新作情報が続々と届いている。そんな中から、新鮮な驚きや価格以上の満足感が味わえる“活きのいい”モデルを厳選した!

特別なゴールドを纏うアニバーサリーイヤーモデル

2020年9月9日から13日までの期間で上海にて初開催されたウォッチズ&ワンダーズ(旧ジュネーブサロン)にて、ザクセンで時計産業を興して175年、さらに会社再設立30年を記念するアニバーサリーイヤーを迎えたA.ランゲ&ゾーネは、3つの限定モデルを発表した。

このスペシャルエディションは、創業者のフェルディナント・アドルフ・ランゲへのオマージュから生まれたもので、彼の誕生年にちなんで名付けられた「1815」のファミリーに属する。

共通する特徴として挙がるのは、A.ランゲ&ゾーネが独自開発した素材ハニーゴールドの採用、搭載するムーブメントには、表面に独特の質感を与えた洋銀プレート、美しいハンドエングレービングにブラックロディウム仕上げを施したテンプ受けが組み込まれていること、そして、3本いずれもこのエディションのためにデザインされたダイヤルが組み込まれている点にある。

  究極の素材と仕上げが醸す圧倒的な存在感。  

どのモデルも希少性が高く、後に究極のコレクターズアイテムとして、市場を賑わすことに違いない。では、早速それぞれの詳細について触れていこう。

シンプルを極めた3針モデル

はじめに紹介するのは、3針モデル「1815 フラッハ・ハニーゴールド “F.A.ランゲへのオマージュ”」。

完璧なバランスで整えられた38mm径の3針モデルは有無を言わさぬ迫力がある。175本限定。手巻き、18Kハニーゴールドケース、径38mm。¥3,740,000(予価)  発売予定時期:2020年9月以降

ここで改めて、ハニーゴールドについて説明をしよう。特別な配合と熱処理によって18Kゴールドよりも硬質で傷つきにくい特性を持つこの合金は、世界でA.ランゲ&ゾーネのみが使用することができる。これまでハニーゴールドを使用した時計は8本の限定のみである。

つまるところ、この時計で披露したハニーゴールド製のケースとエナメル仕上げのダイヤルの組み合わせは、世界で唯一A.ランゲ&ゾーネにしかできないパフォーマンスなのだ。

手巻きムーブメントひとつにもブランドの世界観が宿る。  

限定コレクションならではの特別な仕様を施したCal.L093.1は、厚さわずか2.9mmの手巻きムーブメントでありながら、約72時間ものパワーリザーブという驚異的なスペックを誇る。

あらゆる点において限界を極めた3針モデルは、存在そのものが、A.ランゲ&ゾーネの歴史に名を残す伝説として語り継がれていくのであろう。

ラトラパント・クロノグラフという境地

2本目は、A.ランゲ&ゾーネとしては6本目のラトラパント・クロノグラフにあたる「1815 ラトラパント・ハニーゴールド “F.A.ランゲへのオマージュ”」。ちなみに、この機構だけに絞り込んたモデルは、ブランド史上初の展開となる。

A.ランゲ&ゾーネの圧倒的なムーブメントの開発力を披露した最新のラトラパント・クロノグラフ。100本限定。ブティック限定。手巻き、18Kハニーゴールドケース、径41.2mm。¥14,750,000(予価)発売予定時期:2020年11月以降    

フランス語で「追いつく」を意味する動詞から“ラトラパント”と名付けられたクロノグラフ機構(スプリットセコンド クロノグラフと同義)は、数ある複雑機構でも極めて製造が難しいと言われている。

「ラトラパントの名手」と呼び声が高いA.ランゲ&ゾーネは、このモデルのため新たな手巻きムーブメントCal.L101.2を開発。

ムーブメントには限定モデルらしい最高級の仕上げが施されている。  

操作は10時位置のプッシュボタンで行う。計測中にこのボタンを押すと、クロノグラフ秒針が動いたまま、ラトラパント秒針のみが停止することでラップタイムを計ることができる。もう一度押すことでリセットされ、2つの針は重なり、再び動き出す。

機構のレベルに負けず劣らず、外装やスタイリングも素晴らしい。シルバーの無垢で作られたブラックダイヤルは、ハニーゴールドとコントラスト織りなすことで美しい輝きを放っている。

ブランド屈指の超複雑時計から待望の新作が登場!

最後に登場するのは、チェーンフュジー、トゥールビヨン、クロノグラフ、ラトラパント、永久カレンダーの5つの複雑機構を1本の腕時計に収めた「トゥールボグラフ・パーペチュアル “プール・ル・メリット”」のスペシャルエディション、「トゥールボグラフ・パーペチュアル・ハニーゴールド “F.A.ランゲへのオマージュ”」。

究極の複雑機構搭載モデルが約3年の沈黙を破り、ついに復活。外装の仕上げにおいては、前作を上回る出来栄えだと評判だ。50本限定。手巻き、18Kハニーゴールドケース、径43mm。参考価格500,000€(ドイツVAT19%含む)発売予定時期:2020年11月以降

A.ランゲ&ゾーネでも指折りの超複雑時計である「トゥールボグラフ・パーペチュアル “プール・ル・メリット”」の圧倒的なスケール感はそのままに、ハニーゴールドを使用した新しいダイヤルと特別な仕上げをしたムーブメントが、迫力のある表情を生み出している。

18Kハニーゴールド無垢製のダイヤルは、数字、目盛り、ロゴなどにレリーフ彫りを用い、プリントとも、植字とも違う仕上げを施すことで、特別な存在感を醸し出している。

職人技が光る、レリーフ彫りの迫力。  

同様に、時刻とカレンダーを表示する針、ブラックロディウム仕上げのムーンディスクも、ハニーゴールドで統一することで、文字盤とムーブメントに一体感を生み出すことを実現。

搭載されているCal.L133.1の文字盤側の様子。ハニーゴールドを採用した12時位置のムーンディスクを確認できる。  

まさにアニバーサリーイヤーにふさわしい究極のグランド・コンプリケーションは、世界限定50本の超稀少モデルとして早くも注目が集まっている。


問い合わせ
A.ランゲ&ゾーネ  TEL:03-4461-8080

Text=戸叶庸之