【コスパ最強】週末が待ち遠しくなる腕時計#3 カンパノラの複雑機構編

365日着用できる時計は確かに魅力的だが、プライベートな時間に触れ合うためのお気に入りの1本は所有する喜びを大いに満たしてくれる特別な味わいがある。そんな週末の時間を充実させてくれる厳選アイテムを全3回にわたって紹介する。第3回は独自の美学が宿るカンパノラの複雑機構が登場。


クオーツ☓複雑機構というカンパノラの発明

懐中時計の時代から現代にいたるまで、「複雑機構」とは機械式時計の伝統や文化の象徴のひとつにたとえられる。緻密さを極める複雑機構の製造は、これまで一部の老舗メーカーの専売特許であったのだが、近年この常識を打ち破るアプローチを実践するブランドが増えつつある。なかでも異彩を放つのが、2000年にシチズンから誕生したカンパノラにほかならない。

複雑機構を搭載する腕時計を手に入れるための第一関門。それはつまるところ、価格と希少性にある。すでに一般化したクロノグラフ、あるいは実用性に特化したアニュアルカレンダーならまだしも、音で時刻を知らせるミニッツリピーターなどの超複雑機構になると、数千万円超えは当たり前となる。さらには、製造本数が極端に少ないため、ごく限られた時計愛好家や富裕層のみが手にすることができる完全なる嗜好品という位置づけのアイテムであった。

カンパノラの時計製造が極めてユニークな点は、美しい自社製のクオーツムーブメントと複雑機構を結びつけることで独自の路線を切り開いたことにある。そこに「宙空の美」と呼ばれるデザインコンセプトを重ねた結果、まったく新しい高級時計を誕生させるという偉業を成し遂げた。その魅力を、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、グランド・コンプリケーションの3つのスタイルから解説しよう。

夢のミニッツリピーターがぐっと身近な存在に

多くの時計愛好家にとって、憧れどころか一生手が届かない存在と思えてしまうほど高価なミニッツリピーターが、カンパノラの大胆な発想と匠の技術のおかげで現実的に手が届くアイテムになったことは、快挙以外の何ものでもない。2018年に発売された皨雫(ほしのしずく)と名付けられたミニッツリピーター搭載モデルは、庭園などに敷設される水琴窟を連想させる澄んだ音色を堪能できる。漆に加飾を施した美しい文字盤など、高級機にふさわしい仕上げも特筆すべき点だ。

カンパノラ ミニッツリピーター

クオーツ、SSケース、径42.5mm、¥400,000


200年分の時を表示できるパーペチュアルカレンダー

「時を愉しむ、日常を愉しむ、個性を愉しむ」というカンパノラのテーマを体現するパーペチュアルカレンダー。2000年を軸に200年分のカレンダー(年、月、日、曜日)と 時、分、秒の時間軸を8本の針で表示し、知りたい1日を自在に調べることができる。'06年から13年ぶりとなる待望の新作は、'02年の初代モデルに比べてトノー型ケースの縦を3.2mm縮小することで腕に馴染みやすいサイズに設計。200年カレンダーのスパイラル表示に合わせた年針などのこだわりの意匠にも注目したい。

カンパノラ パーペチュアルカレンダー

クオーツ、SSケース、横41.0mm×縦52.8mm、¥380,000


4大複雑機構を網羅したグランドコンプリケーションを堪能

ミニッツリピーター、ムーンフェイズ、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフの4つのコンプリケーションを搭載する、カンパノラのグランドコンプリケーション。'02年に登場して以来、ブランドを代表するスタイルとして高い人気を誇る。こちらの「留紺(とまりこん)」と名付けられた限定モデルでは、漆独特の深みと艶で文字盤とベゼルに日本古来の伝統色を取り入れている。

カンパノラ グランドコンプリケーション 限定モデル 「留紺」

クオーツ、SSケース、径43mm、¥430,000。2019年8月発売、300本限定。


問い合わせ
シチズンお客様時計相談室 TEL:0120-78-4807 


Text=戸叶庸之