技術とデザインで作り出す”青“

オシアナスの最高峰「マンタ」シリーズから登場した「オシアナス OCW-S6000」。世界6局に対応した電波時計「マルチバンド6」やスマートフォンと連動する「モバイルリンク機能」など、時計としての時刻精度を追求。そこに美しいブルーの表現を加え、所有欲をくすぐる時計に。クオーツ、Tiケース、径42.5㎜。10気圧防水。¥275,000
ギリシャ神話における海の神オケアノスから命名された「オシアナス」は、“エレガンス、テクノロジー”をテーマとするカシオの本格ウォッチ。2006年から海をイメージした深みのあるブルーを取り入れ、ブランドの個性としている。“オシアナスブルー”と命名されたこの色を引きだすために、カシオでは蒸着やスパッタリングといった技術を開発。そしてそういった経験の積み重ねから生まれた多様なブルーの表現が、今ではオシアナスの見所のひとつとなった。
最新モデルである「オシアナス OCW-S6000」では、このオシアナスブルーの表現で、次のレベルに達した。特徴となるのはベゼル。風防にも使われるサファイアクリスタル素材を採用しているのは従来モデルと同じだが、これまではチタンの枠にサファイアクリスタルのパネルをはめ込む方法だった。しかし「オシアナス OCW-S6000」では、ベゼル自体をサファイアクリスタルで製作している。しかも厚み3.1㎜というサファイアクリスタルに蒸着やスパッタリングといった加工を施すことで、6時位置から12時位置へと明るくなっていく美しいグラデーションを表現した。さらにファセットカットで多面体カットを施すことで光を屈折させ、内側から輝いているように見せている。しかもこのサファイアクリスタルベゼルの美しさを引き出すためにケースのデザインも直線的にし、ラグの形状も宝石を固定する爪をイメージしている。
カシオは時計技術を語ることが多いが、オシアナスは“美しさ”を語るブランドであり、目の肥えた時計愛好家をも唸らせる品質がある。
ビジネススタイルに似合う
溌剌としたブルー

スーツやネクタイ、小物など、ビジネススタイルにはブルー系のアイテムが多い。そこにブルーにこだわった「オシアナス OCW-S6000」は好相性。さりげない色のリンクを楽しみたい。
ドレッシーなスタイルは輝きを楽しむ

例えばパーティ―のような華やかなシーンでも、オシアナスは効果を発揮する。特にポイントとなるのが、ファセットカットしたベゼル。光を受けてキラリと輝くので、アクセントとして効果的だ。
メンズウォッチにおいてブルーは、トレンドカラーを超えてすっかり定番となった。しかしブルーといってもその色調は多様なので、むしろブルーの表現の違いを楽しむ時代となっている。 オシアナスではスイスの時計ブランドたちがこぞってブルーの時計をつくり始める前から、ブルーにこだわってきた上級者。それゆえブルーの表現力にも一家言ある。 「オシアナス OCW-S6000」では、サファイアクリスタルに対して蒸着やスパッタリングを駆使してブルーに仕上げているが、これは美しいグラデーションを表現するため。またベゼルにはレーザーで都市コードを刻んでおり、機能性も損なわない。これまでのオシアナスと違ってファセットカットしたサイドからも光が入るので、よりグラデーションが美しく、そしてクリアな表情をつくり出すことができるのだ。
しかし美しいだけで終わらないのが、カシオの凄さでもある。華やかな外装デザインを開発する一方で、部品の小型化や基板の高密度化、そして風防ガラスをフラットにすることで、「オシアナス OCW-S6000」はマンタシリーズ最薄の8.7㎜というケース厚を実現した。ハイレベルな高精度機構やソーラー発電の「タフソーラー」を搭載しつつ、これだけのサイズに収めるというのはまさに驚異的であり、時計としての実力でもハイレベルにある。機構やサイズ感は実用的で、しかもデザインとカラーリングで感性的な価値も満足できる。これはまさに、“欲張りな時計”である。
華やかな色気がある限定モデル

ケース、バンドへ耐摩耗性に優れるDLC処理を用いた限定モデル。ダイヤモンド級の超硬被膜を作るDLC処理をケースやブレスレットに施した「オシアナス OCW-S6000B」は、性能自体はタフだが、針やリューズをピンクゴールドににすることで、華やかな色気が加わった。またベゼルのブルーを際立たせるために、インダイヤルもブラックで統一しているのも特徴。機能性は妥協できない、でもアクセサリー的にも楽しみたいという人にお勧めしたい時計だ。クオーツ、Tiケース、径42.5㎜。10気圧防水。世界限定700本。¥308,000
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カシオ計算機
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TEXT=篠田哲生
PHOTOGRAPH=高橋敬大
STYLING=仲唐英俊