接待にもよし、プライベートにもよし! 食通が愛してやまない銀座の切り札レストラン『小熊』

老舗や名店が数多ある銀座の街で食に並々ならぬ情熱を傾ける者が密かに通う店。そこには、日本の贅を尽くした料理ともてなしがあった。


唯一無二の料理ともてなしが心を摑む

世界一の美食都市といわれる東京。そのなかでも、特に名店がひしめく街が銀座だ。

そして、この街には、珠玉の食を求めて、多くの美食家が集う。そんな食の求道者たちが密かに足しげく通うのが、銀座5丁目に居を構える日本料理店『小熊』。開業して4年経つが、その多彩で巧みな料理と心地よい空間が、訪れる人の舌と心を満たしている。

主人・小岩浩高氏が供するのは、希少価値の高い食材や熟成技術を駆使した料理の数々。

例えば、わずか2種しか現存しない日本在来種のひとつ見島牛。7戸の農家が山口県萩市の孤島・見島で飼育し、年間十数頭しか食用肉として出回らない。そんな牛肉を小岩氏はウェットエイジングで赤身の旨味を引きだし、炭火焼きで仕上げる。

さらに魚はもちろん、米さえも熟成を施す。魚は、掃除した後、0度設定の冷蔵庫で寝かし、水分を調整しながら旨味を濃縮。状態確認は1日2回。十数年来、熟成技術に磨きをかけ、厳密な衛生管理と美味の追求の双方に心を配る。一方、米は魚沼産コシヒカリを研いでザルに上げ、0度設定の冷蔵庫で3日寝かす。これにより米粒の輪郭が明確になり、甘味と旨味が増す。噛むほどに感じる弾力は、ほかで味わうことのない存在感だ。

加えて、小岩氏の接客である。15歳でオホーツク海沿いの町・湧別で修業に入り、20歳から新橋『京味』にて研鑽を積んだ。素材を活かす技術はもとより折り紙つき。他者と圧倒的に異なるのは、店という舞台でお客を"主役"として引き立てる技だ。接待であればホスト役が達成すべき目的を理解し、必要な役回りを担う。

言うは易く行うは難し。だがここでなら常連ならずとも安心感を持って脇を守ってもらえる。また、プライベートで訪れても、カウンターで小岩氏の技を堪能しながら、こだわりの料理について、小岩氏と思う存分に語り合える。

銀座で鮮やかな個性を放つ、無二の隠れ家を訪れたい。


Koguma
TEL:03・5537・7444 
住所:東京都中央区銀座5-5-13 坂口ビル3F 
営業時間:17:30〜23:00 
休み:日曜、祝日、第1・3・5土曜 
席:カウンター8席、個室3室(2~6名)


Text=木原美芽 Photograph=原 務


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