GOETASTE 会食に新たな感動と刺激を運ぶ美食店

美食感度の高い会食相手には驚きの体験でもてなしたい。センスを問われるレストラン選びには、感動を呼ぶ刺激的な体験で心に刻まれる1軒へ。

好奇心を煽る趣向の数々。新感覚焼肉の新鋭現る!

異彩を放つ外観

 ライトアップされたショーケースに並ぶオブジェの如き肉塊の数々とスタイリッシュな空間。ここは、ブッチャーラボを併設した新感覚の焼肉レストラン。店名のカーベリーとは、肉の持ち味を損なわないように"切り分ける"という意味とか。その名の通り、松阪や近江、神戸など十数種のブランド牛のなかから、好みの肉を選んでオーダーカットも可。また、いろいろな牛の食べ比べコースを多数用意しているのも楽しみの一つだ。仕かけ人は、熟練の岡田賢一郎シェフと世界的和牛コーディネイターの浜田寿人氏。

カジュアルな雰囲気でカフェ風の店内。

「銀座のステーキ店に引けを取らないA5ランクの牛肉を、より手頃な値段で食べられます」と岡田シェフ。時にシンプルに、時に創作的にと緩急自在な味の肉コースを堪能できる。世界が注目するWAGYUで海外ゲストをもてなすのもいい。

写真の料理はすべてシェフのお任せコース¥12,000の一例から。肉は松阪牛のサーロイン、近江牛のシャトーブリアンなど。
ジ イノセント カーベリー 
ワギュウ・スペシャリティー ラボ アンド レストラン
(The INNOCENT CARVERY 
WAGYU SPECIALITY LABO AND RESTAURANT)

TEL:03-5411-2911
住所:東京都港区西麻布1-4-28 カルハ西麻布101
営業時間:17:00~24:00
休み:不定休


世界最高峰のグリルマシンが至福の時間をもたらす

石垣牛トップサイドステーキ300g、¥4,980。赤身が旨い石垣牛の内もも肉をステーキで。

 世界の名だたるレストランが採用しているグリルマシン"ジャスパーオーブン"。熱効率と保温性が極めて高い優れモノだ。このグリルマシンを使って、本格スペイン・バスク料理を供するのが、『アサドール エル シエロ』。魚なら皮まで美味しく中はふんわり。野菜は余計な水分が飛び、旨みが濃縮されるのだから堪らない。肉は九州・沖縄サミットの晩餐会で使用され、一躍有名になった石垣牛を使用。表面はパリッと香ばしく、内側は薄桃色、中心部はレア状態と、ひと切れで3種の味わいが楽しめる。

スモークの香りが素材を包み込むのも炭火グリルならでは。

 地下とは思えないゆったりした空間はビジネスシーンにも対応する個室や、カジュアルにくつろげるテーブル席、カウンター席を完備する。世界のグルマンが注目するオーブンを駆使した美味しさと新食感は試す価値あり。会食でも仲間内でも楽しく行ける良店が誕生した。

モダンなスペインバルの雰囲気の店内。
アサドール エル シエロ(ASADOR EL CIELO)
TEL:03-6447-4552
住所:東京都港区六本木4-8-5 和幸ビルB1F
営業時間:11:30~L.O.14:00/17:30~L.O.翌2:30(フードL.O.23:00)
※日曜17:30~L.O.22:30(フードL.O.22:00)
休み:無休


幽玄な和の世界へと誘う、気鋭鮨店、究極の隠れ家へ

カウンター10席のみ。

 表札すらない扉を開けると漆黒のなかに、浮かび上がるのは白木のカウンターと松盆栽......。恵比寿の『鮨 早川』の2号店としてオープンしたこちらは、題して"次世代の鮨屋"。松盆栽や白木一枚板など、禅の精神を感じさせるシンプルモダンな空間で楽しむ至高の鮨は、1万8000円のおまかせより。

にぎり10貫より、コハダ、トロ、イカ。ネタはすべて築地から仕入れる。

 内容はお通し、刺身、酒肴小鉢、焼物や茶碗蒸し、にぎり10貫、巻物という充実ぶりだ。特に名物は本店でも評判の「早川スペシャル」と呼ばれる巻物。炙り大トロにペコロスとトリュフを合わせた、贅沢な〆(しめ)鮨のためにわざわざ足を運ぶ客も多い。

「私が提供するのは鮨だけじゃなく、空間も楽しむ時間なんです」と西胤(にしつぐ)秀樹氏。"幽玄"をモットーとする彼の店には、日本通の海外の友人などを招き、密な時間を過ごしてほしい。

職人歴19年の西胤氏。恵比寿『鮨 小野』『鮨 早川』などで長年修行を重ねたベテラン。炙り大トロ、ペコロス、トリュフを巻いた巻物は特製トリュフ醤油で。
鮨 ニシツグ(Sushi Nishitusgu)
TEL:03-6277-2780
住所:東京都渋谷区東3-25-6 楠ビル3F
営業時間:18:00~最終入店23:00
休み:日曜


和の伝統美をモダンに解釈。空間と美味の相乗効果を堪能

店内は余計な装飾をそぎ落としたミニマムな空間。

 暗号のような店名からしてまず興味深い。聞けば、料理長・福島良篤氏の名「よしあつ」になぞらえたもの。店名も覚えやすいこちらは昨年12月にオープンした日本料理店。奥行き1メートルもの銀杏の木のカウンターに、床には淡路産の瓦素材を使用。シンプルな空間にデザイン美が行き届き、極めてモダン。適度な緊張感も心地よい。

黒ゴマのせんべいとホタテ、新じゃがとキャビア、シャンパーニュのゼリー。

 料理もコース1本に絞り、内容はかなりの王道を行く。旬真っ只中の素材に、熟知した旨味成分をかけ合わせて美味しさを紡ぐのが福島氏の流儀。塩、薄口しょう油、酒を基本にグルタミン酸、イノシン酸をバランスよく織り交ぜることで、気持ちよく食べ進めさせる。相性を熟慮した日本酒のペアリングに若手作家を中心とした器使いも趣向を凝らして魅力を添える。

 審美眼の高いクリエーターをもてなすのに最善の1軒だ。

家紋のようなロゴは四四A2を組み合わせてデザイン。
日本料理 四四A2(Nihonryori Yoshiatsu)
TEL:03-6277-3150
住所:東京都渋谷区恵比寿2-13-10 レンブラント広尾1F
営業時間:11:30~15:00/18:00~最終入店21:00 ※完全予約制
休み:日曜


京都の名店のDNAを持つ美的イタリアン

キャベツと但馬牛のすね肉。

 古くから日本人の美意識は四季の移り変わりとともにあった。春に愛(め)でる桜や夏の夜空に咲く花火、慕情を誘う秋の月に、美しい雪景色。美意識の高い相手との会食には、四季がもたらす風雅な景色を楽しみ、旬の食材を使った料理でもてなしたいという人も多いだろう。そんな粋な心を持つ大人に訪れてほしいのが、西麻布にオープンした『エルバ ダ ナカヒガシ』だ。

ミネストローネ。サイフォンで野菜の皮や生ハムの骨ごとスープを抽出。コースは¥10,000と¥12,000。

 外苑西通り沿いの小路を入り、ビルの地階へ下りれば柔らかな光に包まれた幻想的な空間が広がる。イタリア語で"草"を意味する「エルバ」という店名どおり、ここで供される料理には野菜やハーブが多く登場する。実は店主の中東俊文シェフの実家は食通に知られる京都の『草喰(そうじき) なかひがし』。和の情緒を重んじる環境で育まれた美学と、修業時代に磨いた技術が盛りこまれた料理が、季節の移ろいや旬の儚さを食べ手に伝える。

店主の中東氏。18歳で渡伊。帰国後、『セントレジスホテル大阪』のイタリアンで料理長を務めた。
エルバ ダ ナカヒガシ(erba da Nakahigashi)
TEL:03-5467-0560
住所:東京都港区西麻布4-4-16 NISHIAZABU4416 B1F
営業時間:18:00~L.O.21:00
休み:日曜

Photograph=岡本 寿、大谷次郎、上田佳代子 Text=森脇慶子、山脇麻生、山田貴美子、粂 真美子、小寺慶子

*本記事の内容は16年3月1日取材のものに基づきます。価格、商品の有無などは時期により異なりますので予めご了承下さい。 14年4月以降の記事では原則、税抜き価格を掲載しています。(14年3月以前は原則、税込み価格)