【山形県】中田英寿が全国の蔵元に教わった最高に旨い店<ゲーテイスト特別版>

2009年から’15年の6年半、のべ500日以上をかけて、47都道府県を旅した中田英寿さん。そこで出会った数々の酒蔵には、ある共通点があった。それは、「良質な蔵元であればあるほど、良質な食を知り尽くしている」ということ。中田さんが出会った全国津々浦々の特別なる蔵人にしか知りえない、最高に旨い”地元の名店"を紹介する。ゲーテのレストラン大賞「ゲーテイスト2019」に参加した中田さんによる、「ゲーテイスト特別版 全国の旨い店ガイド」がここに完成!


『ひつじや』 山形市/ジンギスカン

推薦人
十四代/高木酒造 高木顕統さん(代表取締役社長
) 
自家飼育100%のジンギスカンレストラン。「自家飼育のラム(仔羊)だけを使っているジンギスカンレストランです。米やじゃがいもも自家栽培しています。店主が自分でさばくラムは、フレッシュでクセのないおいしさ。ジンギスカンのタレも自家製で、りんごや玉ねぎの甘みを感じる、おいしいタレです。こちらのラムは脂がしつこくないので、日本酒の喉越しとよく合います。地元でしか流通していない『朝日鷹』の本醸造とジンギスカンを楽しんでみてください」

※現在「ひつじや」では1週間に1頭分の羊肉を提供している。食材の在庫状況によっては臨時休業となる日もある。
住所:山形県村山市大字富並4220-15
TEL. 0237ー57ー2862
https://hitujiya-yamagata.jimdo.com


高木酒造

創業は1615年。代表銘柄の「十四代」は、15代目の高木顕統が14代目から蔵を受け継ぐ際に完成させた酒。淡麗辛口が主流だった時代に敢えて芳醇旨口の酒を造り、現在も入手困難な人気を博している。最高峰銘柄の「十四代 純米大吟醸 龍泉」は、山田錦を35%まで磨き上げ、限界低温醗酵させ、雫取り斗瓶囲いしたものを氷温貯蔵熟成させた純米大吟醸酒。そのほかにもさま「八反錦」「龍の落とし子」「酒未来」など、さまざまな品種の酒米を使ったラインナップがある。昔から造られている「朝日鷹」は、県内向け銘柄。

銘柄:十四代、朝日鷹
所在地:山形県村山市富並1826
TEL.:0237-57-2131
https://yamagata-sake.or.jp/publics/index/55/


『こい勢』 酒田市/鮨

推薦人
「楯野川」/楯の川酒造 佐藤淳平さん(代表取締役)

酒田港で獲れた旬の地のものを、手仕事を施して提供する、地元屈指の人気寿司屋。「鮮度の高い地魚を、つまみと握りで余すことなくいただきます。大将は鮨職人としての高い技術とともに、柔らかなたたずまいも併せ持つ稀有な人。カウンターでその極みの手仕事を見ながら、ゆっくりと酒を飲むのは至福の時間。いつもおまかせでお願いし、旬のネタを味わいながら、季節の移り変わりを体で味わっています。背筋が伸びながらも、堅苦しい雰囲気はなく、存分に飲んで食べて寛げる貴重な店です」

推薦人
「くどき上手」/亀の井酒造 今井俊治さん(代表取締役)

「地のものを、すごく上手に使ってくれるお寿司屋さんです。昔からよく行ってるんですけど、大将が本当に良くしてくれてね。美味しいお酒も勧めてくれるし、一番好きなお寿司屋さんなんです。あてものも美味しいですよ。僕はいつも、えびしんじょうを地酒といただきます。地元の人たちだけじゃなく、観光客にも人気のお店なので予約はお忘れなく」

住所:山形県酒田市相生町1-3-25 
TEL:0234-24-1741


楯の川酒造

水の美しさに驚いた上杉藩の家臣の進言により、酒造りを始めたのは安政元年のこと。長い年月を経て、2010年から純米大吟醸のみの製造にシフトしている。「酒に田んぼと書く酒どころ、酒田で気候風土を生かした酒造りを行ってきました。華やかでほんのり甘いのが特徴で、ぜひ乾杯時に、また食事の前半でお楽しみください。グラミー賞受賞アーティスト、PHOENIXとのコラボレーション商品ほか、地元はもちろん全国、そして世界へと流通を広げていきます」

銘柄:楯野川
創業:天保3年
住所:山形県酒田市山楯字清水田27番地 
TEL:0234-52-2323 
http://www.tatenokawa.jp


亀の井酒造

杜氏兼、社長の今井俊治さんは、「飲んだ人が幸せを感じられる酒造り」を目指し、「美味しさ」だけではなく、心に「楽しさ」を届けることを心がけているそう。「くどき上手」は全量吟醸仕込み、酒造好適米使用率が100%、かつ全商品の平均精米歩合が47.8%という山形県を代表する吟醸酒。また、10種類以上の酒造好適米を駆使し、高品質な吟醸酒を仕込むことでも日本酒好きから注目を集めている。

銘柄:くどき上手、金亀
創業:明治5年
所在地:山形県鶴岡市羽黒町戸野福ノ内1
TEL:0235-62-2307


『天六』 長井市/日本料理

推薦人
「惣邑」
長沼合名会社 長沼真知子さん(代表)
「こぢんまりとしていて、昔からこの町で愛されている行きつけの天ぷら屋さんです。その時一番美味しい、旬のものをいただけますよ。衣が重すぎず、サクサクでお酒もすすみます。ご主人が自身で採りに行かれている、山菜の天ぷらがとても美味しいんです。寒ダラの時期にいただける、白子も格別です」

住所:山形県長井市横町7-21
TEL: 0238-88-3270


長沼合名会社
長沼家は、江戸時代から12代続き、9代目までは呉服店や養蚕業を営んでいたが、近辺に酒造会社がなかったことから10代目から酒造業を開始。 自動圧搾機を使わず、旧来の手法を守り続けられてきた「惣邑」シリーズは、 香りが穏やかで深い旨みが広がる。長井の水は、30mの深井戸から取水する100%天然地下水で「超軟水」。上質な口当たりを楽しめる。

銘柄:惣邑、惣右衛門
創業:大正5年
所在地:山形県長井市十日町1-1-39
TEL:0238-88-2007


『竹蔵蕎麦 やま竹』 天童市/蕎麦

推薦人
「山形政宗」/水戸部酒造 水戸部朝信さん(代表取締役

厳選された日本酒が揃う、自家製粉の手打ち蕎麦店。「20年以上前から通っているお蕎麦屋さんです。ご主人は会津若松市や八王子の有名店で研鑽を積んだ方で、地元山形県をはじめとする全国の契約農家から直接仕入れたそばを、毎朝石臼で自家製粉しています。『せいろ』はつなぎ一割の九一蕎麦。つゆは化学調味料を一切使わず、吟味した材料から作ったもの。地元の季節の食材を生かしたおひたしや天ぷらなどの料理もおいしく、特に出汁巻玉子(冬季の平日限定)は絶品です。厳選された地元の日本酒も揃っています」

住所:山形県天童市久野本1-3‐6
TEL. 023・653・2116
http://takezousobayamatake.g.dgdg.jp


水戸部酒造
「豊かな米の味わいがありながらキレのある酒質」を目標とし、純米酒のみを醸造する酒蔵。奥羽山系の硬度の高い伏流水を用いて醸す「山形正宗」は、「銘刀の切れ味」とも表現されるシャープなフィニッシュが特徴。酒米は自家栽培の「出羽燦々」「亀の尾」を中心に、兵庫県秋津産の「山田錦」、岡山県赤磐産の「雄町」も使用。原料の米の旨みを表現するため、2010年から醸造用アルコールの使用を廃止している。「山形正宗 まろら」は、日本酒として世界で初めて醸造工程にマロラクティック発酵を取り入れた銘柄である。

銘柄:山形正宗
創業:明治31年
所在地 形県天童市原町乙7番地
TEL.023-653-2131 
http://www.mitobesake.com


『千歳館』 山形市/日本料理

推薦人
「秀鳳」/秀鳳酒造場 武田秀和さん(専務取締役)
創業は明治9年。140年以上続く伝統ある日本料亭。「登録文化財に認定された本館は華やかなりし日々を思わせる荘厳なもの。その建物自体が味わいのひとつです。山形牛ほか土地の名物が供されますが、私のお気に入りは寒ダラの時期の『タラの昆布締め』。身のしまったタラに昆布が染み込んで格別においしい。『秀鳳』の純米大吟醸と合わせれば、酒の甘みと魚の旨みがマッチして最高のマリアージュに。また名物の『焼きおにぎり』もぜひ。酒と料理を楽しんだあとに頬張ると、ほろほろと心がほぐれていきます。山形に残る"やまがた舞子"を愛でながら、上質な時間を過ごすことができます」

住所:山形県山形市七日町4-9-2 
TEL:023-622-2007 
http://www.chitosekan.com


秀鳳酒造場
明治23年、山形市の北東部、山家(やんべ)にて創業。戦時中は一時廃業したものの、1967年に酒造りを再開し、今に至る。「お米の旨みをしっかりとした輪郭で描き、純米らしさ、大吟醸らしさなど、それぞれのお酒の特色を立体的に出していきたいと考えています。春は緩やかに飲み続けられる、14度という低めの原酒『花見酒ゆっくり』、夏はロックや炭酸割りも楽しい17度の『BEACH SIDE』など、季節ごとの商品もぜひお楽しみください」

銘柄:秀鳳
創業:明治23年
住所:山形県山形市山家町1-6-6  
TEL:023-641-0026 
https://www.shuhosyuzo.com/

中田さんが開発している日本酒アプリ「Sakenomy」では、さらなる情報を公開! さらなるレストランに加え、宿やお取り寄せ情報も掲載しているので、山形を旅するときのお供に!!


Text=小松めぐみ、星佑貴、本庄真穂


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【岩手県】中田英寿が全国の蔵元に教わった最高に旨い店 <ゲーテイスト特別版>


中田英寿
中田英寿
1977年生まれ。日本、ヨーロッパでサッカー選手として活躍。W杯は3大会続出場。2006年に現役引退後は、国内外の旅を続ける。2016年、日本文化のPRを手がける「JAPAN CRAFT SAKE COMPANY」を設立。
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